王様の耳はロバの耳

言いたいけど言えないからここにうずめる

木村達成さんファンクラブ「Foot loose」6thイベント感想メモ(東京1部)

先日、木村達成さんファンクラブ「Foot loose」6thイベント東京1部に参加しました。
念願の初FCイベント参加だったのですが、満足度が高すぎてびっくりしました。
本当に楽しかったです。



記憶したいことが多すぎて頭がパンクしたので、覚えてる中で個人的に特に後世に語り継ぎたい(?)くだりだけメモします……
内容、言い回し、すべてニュアンスです。
それぞれぶつ切りですみません。
たまに私の心の声とか感想とか入ってしまっているのはご容赦ください。


なお、イベント構成は下記の通りです。


◾︎ 前半 45分
・オープニング
(登場、紹介、お誕生日お祝いなど)
・2019年振り返り
(ロミジュリ、朗読劇2本、エリザベート、ファントム)


◾︎ 後半 45分
木村達成 達成(たっせい)できるかな?
(歌しりとり、即興芝居)
・2020年について
(WSS3、君嘘、2020年に向けて)


全部で1時間30分くらい。




以下メモです。


【オープニングのくだり】

● MCはせとさん
せ:司会はわたくしマセキ芸能社で芸人をやっております、せとたけおと申します木村達成さんとは以前共演させていただいたことがきっかけで何度かイベントの司会をやらせていただいておりまして、一緒にスナックに行ってカラオケなんかしたこともある仲でございます!
私:(存じ上げておりますありがとうございます!!!!!)



● コンタクト
達:(お誕生日おめでとうの流れで)もう26歳ですよ…最近目やにが出ます、僕
せ:それは眼科に行ったほうがいいね
達:僕目に何もつけてないんすよね、せとさんコンタクトとかしてます?
せ:あ、僕コンタクトですよ!
達:それって朝起きたときしょぼしょぼします!?
せ:いや寝る時はコンタクト外すよ!?
達:いやなんか、つけて寝る用のやつあるじゃないですか。
せ:矯正みたいな…?
達:そう!それ!それやったことあります?
せ:いや……(舞台袖を見て)スタッフさんからコンタクトの話はいいから早く次に行けと指示が出ましたw


司会がせとさんなので、さぐりさぐりな時間もなく早々にコンタクトの話に突入していたので最高だなと思いました



● マイク
せ:マイクそこ(タートルネックの喉元)で大丈夫!?
達:ここからの声が一番届く!!(良い声を響かせながら)
せ:喉仏に刺さってますけど!?
達:ここからが一番届く!!(嬉しそうに響かせながら)
せ:骨伝導みたいになってるよ!!胸元とかにつけられないの?
達:(服を)つまむみたいになっちゃうんすよ
皆:(なるほど)

(しばらく喋ってから)

達:いやこれ声大丈夫すか!?
皆:(ですよねwww)
達:僕だけ音量下げてもらえばいいんですかね…テステス…マイクテス…(せとさんのほうを向いて)大丈夫ですかね?(超響く)
せ:いやこっち見るとマイクが喉仏についちゃうんだよねww
達:なるべく前を向く感じで喋ります!


よく響いてました。いい声……



● アラームからのよだれかけ
せ:ファントムも終わって、年末年始はちょっとゆったり……?
達:そうっすね。あのーアラームをつけないで寝る!っていう!!(嬉しそう)せとさん最近アラームつけないで寝ることありますか?
せ:たまにありますよ!次の日お仕事がない時とか
達:でも家族サービスがあるじゃないですか!
せ:そうなんです私2ヶ月前に子供が生まれまして…
皆:(おめでとうございます!!!)
せ:そうそれで、木村達成ファンの方は人格者の方が多くて、大変ありがたいことに前回の大阪イベントの時もお手紙やプレゼントをいただいたんですけど、よだれかけもいただきまして!
た:赤ちゃんよだれいっぱい出ますもんね~(にこにこして)
せ:そうなんだよね~
達:せとさんもよだれいっぱい出ますもんね~(にこにこして)
せ:そうなんだよね~ だから僕と子供でよだれかけ併用してます!
達:wwwww



こういうせとさんとの何気ない会話がたくさんあって好きでした…!!




【2019年振り返りのくだり】


● ロミジュリのオーディション
達:実は、ロミジュリのオーディションを受けたのは確か2回目なんですよ。
難しいしキーが高い歌が多いんですよね。だから、僕舞台で喉を潰したことってなかったんですけど、1回目のとき喉をやってしまってて、普通のセリフは大丈夫なんだけど歌になると全然でないっていう。
だから途中で「もう帰っていいよ」ってなってしまって。でも、「ちゃんとできる子だから今度また」みたいに言っていただいて、「次こそは頑張ります」みたいになって、で次も呼んでいただいて。
せ:次の時は受かったと思った?
達:いや!実は演出家の方に、「もう会うことはないと思う」って言われて!!「もう君と会うことはないけど、歌は続けてね」って言われて、「うわダメだ」って。そしたら受かってて。キュンときました!なんかかっこいいですよね!
オーディションで決まった役は、より愛着がわくというか、実力を認めてもらったというか、そんな感じがするんですよね。



● ロミジュリの役作り
達:ベンヴォーリオは今まで演じてこられた方々のイメージだと兄貴分みたいなリーダーみたいな感じだったと思うんですけど、僕はカンパニーの中でも割と年齢が下の方で、しかも僕こんな感じなので(うぇーいなかんじ)、そういう方向よりもむしろ弟みたいな感じの方がいいんじゃないかと思って、周りの人たちに作ってもらったキャラクターでもあるし、自分でもすごく考えて役を作っていきましたね。
台本の中にはそんなにパーソナルな部分は描かれていないので、話の合間合間でベンヴォーリオのキャラクターを植え付けるようにしていました。



● 朗読劇
「稽古の時間が少ないからこそ、相手の方がどうくるかわからない、それで刺さる表現をいっぱいされたり、自分は刺さる表現をできているか考えたり、そういうところが楽しい、またやりたい」というようなお話をされていたような気がします。
木村さんが逃げ恥の原作を「ピュアな恋愛と一周回った恋愛が描かれている作品で…」みたいに表現していたのが興味深かったです。



● 運命のエリザベート
「ミュージカルをやるなら帝劇に立ってみたいというような憧れはあった」、
「まさか本当に帝劇に立てるなんて……(客席を見て)ねえ。」
と、本当に感慨深げにしていたのが印象的でした。
また、『NARUTO』で共演した悠未ひろさんから「たつなりはミュージカルをやりなよ」とエリザベートの歌を教えてもらっていて、事務所にエリザベートのお話が来たら絶対言ってと言っていた、そうしたら本当にお話をいただいて、実際に出演できて、運命だったと思っている、というお話もありました。



● トート役の古川雄大さん
達:エリザベートの現場にルドルフを演じられてきた役者さんがいっぱいいたんですよ!ほんといっっっぱい!
だから、皆さんのお話を聞いたり、あとは「このルドルフって合ってますか?」って聞いたり。
せ:特にこんなアドバイスが心に残っている、とか…
達:んーーーートート役の古川雄大さん……「たつなりは高音いいから闇が広がる半音上げたら?」とか言うんすよ!「高音パーンて出るのカッコよくない?」とか。いや無理無理無理みたいな。
せ:それは実際にやってたらどうなってたの?
達:僕の時だけ全部半音上がった闇広になったんじゃないですかね?笑(トートとオケを巻き込む)
でも僕その闇が広がるで少しトライをしていて。というのも古川さんが「たつなりウィーン版見た?」と言ってきて。ウィーン版は微妙に日本版とフレーズ違うところがあって、でそれを最初に確か古川さんトートの時に僕がやったんですよね。そしたら、こう、振り付けで僕がこうやって座ってる時で古川さんがこうなって(ルドルフに向かってかがむ)るんですけど目が「おまえやったな!!!!!」ってギラギラしてて!そっから二人ともめちゃくちゃ上がりましたね、そういうのがすごく楽しかったです。あの歌で変えて歌ったりした人今まででいないらしいんですよ。挑戦できてよかったです。



● トート役の古川雄大さん②
達:そもそも声が少し似てるんすよね。あと見た目も多分ちょっと似てるんすよね。
一回稽古場で二人とも上下アディダスのジャージに靴もアディダスのブーストっていうランニングシューズまで一緒で、二人ともマスクしててあとその時前髪も下ろしてたんすよね。
カンパニーのみんなからすごい似てるねみたいになって、でも古川さんは落ち着いていらっしゃって僕はわーわーみたいな感じだから。
せ:落ち着いてるかはしゃいでるかで見分けられるんですね!
達:そうっす!(嬉しそう)



● ファントムのヒロ君と城田さん
達:いい意味で、Wキャストが嫌だなって思った作品ですね。
今までのWキャストトリプルキャストの皆さんはみんな我が道を行くというか、個性的で、もちろんたくさん助けていただいたりして、自分の信じた道を進んでいけばよいのかなと思えたんですけど、
でも今回のヒロ君はスマートでカッコよくて自分が目指そうと思っていたシャンドン像そのものだったので。
だから悔しくて、こういう時にWキャストがつらいって思うんだなー!と思いました。
稽古場で何やってるかわからなくなることがあったりして、そんな時に演出の城田さんが「俺たつなりのいいところはどこかなって考えたんだけど。やっぱり笑顔とかまっすぐなところだと思うんだよ。だからたつなりはそのままでいいんじゃないかな。よく笑ったり、無邪気だったり、そういう伯爵だって絶対どこかにいると思うよ」っておっしゃってくださって。
それで自分なりのシャンドン伯爵を、最後まで演じることができました。
でも、やってると無意識にヒロ君のシャンドンによっていってしまうことがあって。
そしたら城田さんに呼び出されて「周りと俺どっち信じるんだ?」「城田さんです」「じゃあ俺についてこい!」みたいな。
せ:かっこいい…言ってみたい
達:かっこいいっすよね。でも無意識に寄ってしまってる分、わかんなくなって、本当に難しかったです。



● クリスティー
クリスティーヌのお二人が元共演者だったことも大きかったそうで、「たっちゃんらしくやったらいいんじゃないと言ってくれて」、「僕の役作りにめちゃくちゃ時間がかかってしまった分、本番ではクリスティーヌをエスコートというか、ララランドを二人で思いっきり楽しんでやろう!というふうにしてました」とおっしゃっていました。



● ファントムのシャンパングラス投げ
例のシャンパングラス投げ、稽古場では一度も成功したことがなかったそうで、
「僕みんなから『ヒジ神』って呼ばれてたんですよ」
とおっしゃっていたのがあとからじわじわきました。ヒジ神(ひじしん)……
フルポン村上さんの「ヒザ神」みたいなニュアンスです。


達:でも劇場で本物のセット組んだあたりから成功するようになって。「たつなり、やっぱこれで行こう!」、ってなって。
なのに、まさかのDVD収録の日に失敗しちゃって!カーン!てすごい音しました、そのあと必死で笑いをこらえながら歌っていました。
せ:じゃあDVDには失敗バージョンが…
達:いや、どうですかね、他にもいくつか収録候補日みたいのがあったんで……でも自分としてはあれは失敗じゃないっていうか、失敗してもそれもいいって思ってたので。カッコつけてるけどキマらないよみたいなとこも僕のシャンドン伯爵なんですよね。



● ファントムその他
その他、ゲネプロでクリスティーヌにオフマイクで色々言ったら、歌唱指導の方に「何か変なこと言ってたでしょ!」と言われ「えっ、マイク入ってました!?」と聞いたら「入ってないけど顔でわかるあなたは役に入ってる時と役が抜けてる時の顔が全然違うからすぐわかる!」と言われた話。「顔でわかる」って一瞬面白いけどすごい褒め言葉のような気もしますね…!!


あと振付の先生に「『おはようございます』のタイミングでもう、こう(クリスティーヌの腰に手を回してステップ)しなさい」と言われていて、実際稽古場でやってたら机の向こうから演出の方(城田さん)がめっちゃ見てて「そこイチャイチャしてんじゃねえ!!」って言ってくる話。
「そこから『俺のクリスティーヌだ!』『俺のクリスティーヌだ!』って取り合いが始まるみたいな、本当に楽しい現場でした」。



● FNS歌謡祭(四月は君の嘘)の注意点
「ローファーで机に登ってはダメです!皆さん真似しないでくださいね!危ないです!あれはミュージカルだからいいんです!」と結構本気の注意喚起をしていました。



● FNS歌謡祭を見た
達:ファントムの本番中に練習したんですよ!
でも(四月は君の嘘の話が)決まった後にワイルドホーンさんの前でこういう感じですって歌うことがあったので、知ってる歌ではありました。
ただ出来上がりを見ていなくて、テレビで初めて見たので、「たのむー!!ちゃんとできててくれ自分…」(祈りながら)みたいな気持ちで見てました。
せ:出来栄えは?
達:んんん60点…
せ:ここをこうしたらよかったとか……
達:それは言わないっす!言い訳になっちゃうんで!(かっこいい)



● FNS歌謡祭の楽しみ方
「あと最近ミュージカルに出させてもらっているので……結構知ってる方が出ていたりとか……!出てたねって電話したりして。僕的にはそういう楽しみもありました」と言っていたのもなんか好きでした…!!



以上、前半部分のメモでした。

このメモではかなり端折っていますが、実際は本当に色々とお話をしてくださって……今年出演された作品について、どう考えていたか、何が楽しかったか、何が辛かったか、どう思ったのか、具体的なエピソードが盛りだくさんで、45分があっという間に過ぎてしまいました。
もうここまでで十分満足ですお腹いっぱいですありがとうございました……
という気持ちだったのですが……
後半はさらにすごいことになっていました。





【歌しりとりのくだり】
木村達成 達成(たっせい)できるかな?」という、ファンクラブイベント恒例のチャレンジ企画だそうです。


今回ひとつめのチャレンジは、「歌しりとり」。
ルールは
・歌のフレーズでしりとりをしていく
・所定の時間まで続けられたら達成、うまくできなければ連帯責任で2人とも罰ゲーム
というものなのですが、
これが少しずつ色んな歌を歌う木村さんせとさんを堪能できてとても最高な企画でした……10分15分くらいやってくれてたのかな……?
ちなみにチャレンジは失敗で(理由は「なんかリズムが悪かったから」)、お二人で尻文字をやらされていました。


以下、個人的に好きだったところメモです


● スタートの「り」でいきなり全然浮かばない木村さん、「フレーズの途中からでもいいの!?(せとさん「どのくらい途中?」)たとえば、『……リンゴをほおばる ♪ 』(せとさん「むちゃくちゃ途中だな!!!」)」と初っ端からキャンディーズの『年下の男の子』を歌い出し、「さすが昭和歌謡好きを公言するだけある……」と思わせる


● 木村さんの『硝子の少年』めっちゃいい……しかもステップ付き……声と哀愁漂うメロディがすごく合ってる……声の伸びがいい……声の高さもいい……


● うっかり難しい文字でとめてしまう木村さん「せとさんごめんね!!おれ連帯責任ってこと忘れちゃう!!!(>人<;)」← ほんとにこんな顔してた


● 「せ」で始まる歌が浮かばないせとさんにヒントを出す木村さん「左手は添えるだけ!」→ せとさん「世界が終わるまでは ♪ 」→ 私「スラムダンク最強」


● 木村さんの『トゥモロー』(アニー)上手い………声がいい……溌剌としている……もっと聴きたい……


● 「け」が回ってきた木村さん「舞台で歌った歌とかでもいいですか? ……喧嘩もしたけど次の日は許し合ってた ♪ ……これテニミュの歌なんですけどこれしか出てこなかったです!」……………ハイステからファンになった私が『笑顔見せよう』を聴ける日が来るなんて……ありがとうございます………


森山直太朗さんの『夏の終わり』を歌う木村さんを見た私「声が似ている」



あと何歌ってたか全然思い出せないのですが、とにかく何歌っても上手くて声がよくてほんと好きでした。神企画。



【即興芝居のくだり】
ふたつめのチャレンジは即興芝居。
せとさんの持ち込み企画だそうです。
10分間の即興芝居だったのですが、これがすごく面白くて、私、2019年の最後にまた木村さんの新たな面を知りました、本当にびっくり。


内容をレポしたいんですけど、ちょっと上手く書けないので、とにかく個人的に印象に残ったことと感動したことだけ記録。(すみません)


● 最初に即興芝居について説明するせとさん「シチュエーションだけは決まっております、こちら」。バックに映し出される銀行窓口の写真。せとさん「これはどこでしょう?」木村さん「有楽町の…パスポートとかを更新するところ…?」せとさん「そんな間口の狭い設定やだよ!!」の流れめっちゃ好きでした。あと劇中で木村さんが銀行のこと「店」って何度も言ってせとさんを「店…?いや確かに支店と言うけれど……??」って混乱させてたのも楽しかったです。
というわけでシチュエーションは銀行。
セットは長机ひとつと折りたたみ椅子2脚。


● 即興芝居スタート、最初にせとさんが出てきて椅子に座る。「なんで俺が受付なんてやらなきゃいけないんだ…」うだつの上がらぬ銀行員。そこへチャラい木村さん登場。なんとせとさんの隣に座る。
せ:!?
達:俺も受付っす
せ:何くわえてるの!?
達:チュッパっす(チュッパチャプス
せ:君も受付……!?
そこから即興での二人芝居が展開されていくんですが、
もし今後FCサイトで動画公開とか!!!DVD販売してくださったりなんかしたらアレなので!!!!!その後の展開は差し控えます!!!
もう一度見たいなあ…………



● 個人的に驚いたのが話の起承転結がしっかりついていたことで、しかもそれぞれを次の局面に展開させるということを木村さん自身がやっていたんですよね。きっかけ台詞がいくつも出てきて。そしてオチもちゃんとついていた。
せとさんは、(イベントの主役である)木村さんが展開を回さなかった場合いくらでも回す準備はできていたのではないかと思うんですけど、木村さんが適宜次の展開に進もうとしているような台詞を出してくるのでそれを随所随所で最高の形で受け止めてくださっていて、あと逆に木村さんがせとさんの台詞をちゃんと拾って後半の展開に繋げてたりもしててすごい良いコンビネーションを見られたなあと感動しました。
話の「転」の一手がうまく出なかったり、オチないで終わってしまう即興芝居もよくあると思うんですけど、そうはならず……
木村さん……よかったなあ……そういうのも出来るんだなあ……そしてせとさん……さすが芸人さんというか、受けも突っ込みもフォローも完璧ですごい。懐がむちゃくちゃ大きい。
終わった後木村さんが「いるだけでおかしいキャラにしようと思った」(→最初にせとさんが受付として座ったので、なんとなく木村さんはお客さんとか銀行強盗とかの相対するポジションでくるかな?って雰囲気だったので、初っ端からそれを覆して横に座った時点でもう意外性あって良かったんですよねー!!!)、「(とある小道具を)ふたつ持ってればどういうケースにでも持ってけると思った」とか言ってたのも、狙いがちゃんと当たっている…!と思ったし、なんか本当に、私が勝手にイメージしていたよりずっとずっと演劇的で創造的でエンターテイナーな方なんだなあと思いました。
あ、あとこれも終わったあとですけど「いきなり音鳴って俺マジでびっくりしちゃってひっくり返ったら拳銃スコーン出ちゃってめっちゃ焦った!!!!!」みたいなこと言ってたのなんか良かったです。とても楽しそうだった。



● ファンの皆様のレポを拝読しましたら、2部の即興芝居はさらに大爆笑かつ最強だったそうなのでほんとすごいですね。
見たかったーーー!!!!


● 【今回のまとめ】私の思うマセキ芸能社せとたけおさんのすごいところ
・さわやか
・的確なツッコミ
・雰囲気が穏やか
・「そこもう少し聞きたい!」と思うところをちゃんと掘り下げて聞いてくださる
・話やテンションをむやみに遮らない
・木村さんがいい表現を探しているとスッ…とハンカチのように言葉を差し出してくださる(「えっと…」「運命?」「そうですね」みたいな)
・とにかく主役を立てようとしてくださる
・木村さんと仲良し
・木村さんのボケに「今の突っ込んでいいところ…?」ってならない
・司会なのに木村さんと即興芝居ができる ← New!!




【2020年のくだり】


● ウエスト・サイド・ストーリー Season 3
達:僕はまだ日本キャスト版は見られていなくて、来日版を見たんですけど、やっぱりとても素敵だなと思いました。
僕、実はこの劇場に立ってみたいと前々からおもっていて。何度かあそこでお芝居を見させていただいて(髑髏城やメタマクを観劇されてましたね)、すごく役者としての力量が試されるように感じたというか。反響で台詞が聞き取りにくくなったりするので、一言一句聞き取らせるぞと。踊りも多いですし、頑張ります。


四月は君の嘘
何をおっしゃっていたか思い出せない……!


● 最後に
達:2019年は本当に考えて、考えて、考え抜いた年でした。人間としても成長できたと思います。
だから2020年はどこかでそれを咲かせたいと思っています。
ブログでも書きましたが、走り抜けるので、もしよろしければ、ついてきてもらえるとありがたいです。
2020年も、そしてそれからも木村達成をよろしくお願いします!






メモは以上です。
本当に楽しかったなあ……
贅沢な時間でした…………
ありがとうございました。

ミュージカル『ファントム』感想メモ(11/29)

ファントム11/29の感想です。
ネタバレありです。

● シャンドン伯爵(木村達成さん)

いやかっこよっっっっ!!!!
前回見たときは可愛かったですけど、今回はむちゃくちゃカッコ良かったです。
「あちらの素敵な殿方は……?」
木村達成さんです、UTYの」
「ああ! お噂はかねがね!」
って頭の中で一人でやってた。
このくだりほんといっつもやってるけど、毎回忘れてるわけじゃなくて、それくらい新しく感じるんですよね……木村氏……おそろしい子……



今回特に印象に残ったのが「真顔」で、いや前回笑顔最高って言ってたじゃんって話なんですけど、なんか急に木村さんシャンドンの普段の真顔がキリッとしててカッコ良いということに気づいたんですよね……
その真顔があるからこそ、クシャって笑うとこが最高なんですよ……「あ、笑ったーー!!」ってなる……!



木下さんクリスティーヌとは同い年カップルです! って感じでめちゃくちゃ可愛かったのに、愛希さんクリスティーヌに対しては堂々としてて、1コ上感がすごい……! 頼りたくなる感じでした。
どちらも甲乙つけがたい……いやでも木下さんとのキャッキャした感じは世界平和だったしでも天然スルー体質な愛希さんクリスティーヌにちょっと押しが強めな伯爵も良い……良い。
かっこいい役って難しいと思うんですけど普通にかっこよくて感動しました。



ちなみにこの回のシャンパングラス投げは2つとも綺麗な放物線を描いていました、栄光への架け橋でした。
レポや感想などを拝見してうまくいかないことがあると知ったのでちょっとドキドキしながら見ちゃいましたけど、そういえば木村さんってわりとそういうことするよなって思いました。
お芝居自体、その日その日で結構変わったりしていると思いますが、それにプラスして、どうなるかわからないような、不確定要素を残したチャレンジみたいなのを入れているよなあと。もちろん「失敗したらすべて台無しになる」レベルの挑戦はしてないですけど、エリザベートだと歌のアレンジとか、ロミジュリだとどすべり上等のアドリブとか。
観る方も(そこが日替わり的なものになっていると知っていると)「今日はどうかな?」とソワっとしますけど、その木村さん自身も感じているであろう「ソワっ」がライブ感を生み出しているというか、舞台上で役が「今生きてる」「今感情が揺れ動いている」ことがダイレクトに伝わってくるというか……何が起こるか誰もわからないから、リアルな時間の流れを感じる。うまくいかなかった時もそれによって生まれた空気がどうなるかが多分見所になるんですよね。



あ、で、さらにその大げさなシャンパングラス投げがシャンドン伯爵のテンションの上がりっぷりを教えてくれるのも見事です、誇張表現なのにリアルなライブ感を生むっていうのが面白い。




あと好きだったところ

○ タイターニアで階段駆け下りるのめちゃくちゃ速いしめちゃくちゃ高いところから飛ぶ(足ジーンってならないの!?)
○ シャンドンガールズたちを手で制す(選ばれし者の動作…!)
○ エリックに対しても片手を前に出して半身で制止しようとする(かっこいい)
○ 「…してる」(「愛してる」!? 今「愛してる」って言ったの!!?!)
○ 座るたびに足が長い(膝ってそんな余ることある?)
○ ビストロで一緒に「んーんー」ってハミングしてた(伯爵歌うんや…)
○ 白手袋
○ キャリエール&エリックと鉢合わせるとこでクリスティーヌの肩を抱いていること(なんだかんだクリスティーヌを尊重して一緒に来たのかな……優しいな……と思った)




あと伯爵ラストシーン。
キャリエールがエリックを撃とうとしたけどやっぱり銃を下ろす……ってなったとこでホッと安心して、からのキャリエール撃つ、伯爵「!!?(どうして!?)」みたいな感じだったの、伯爵めっちゃ純粋に優しいな……と思ったし、キャリエールさんを慕っていたことがよくわかり悲しかった。
最後にクリスティーヌを気にしながらも出て行ったのも、ルドゥ警部がキャリエールさんの頼みを聞いて部下たちに「下がれ」って言ったからっていうのが大きいように感じました。
伯爵、何が起きてるのかさっぱり意味がわからなかったと思うけど、自分の知らないキャリエールの姿とエリックのもとへ行くクリスティーヌを見て「自分は蚊帳の外の人間なんだ」と自覚して何も言わずに出て行くって本当に理性的だし、彼の背中にクリスティーヌへの想いと同じくらいキャリエールさんへの想いを感じました。





そしてカテコ!
ほんとしみじみよく似合う衣装。
茶髪に青が映える……


最後に登場した加藤さんが跪いてマントを後ろにばさってやってお辞儀しててめちゃくちゃかっこよかったんですけど、木村さん見たら子供が憧れのヒーローを見るみたいなキラキラ目で口開けながら笑って拍手を送っていたのでとても可愛かったですね……
あと2回目?で木村さんがエハラマサヒロさんに肩に担がれながら出てきてめちゃくちゃ可愛かったんですけど、加藤さん見たら木村さんのこと「!?」って二度見して少し笑ってたので優しい方だなと思いました……



木村さんは前回見たときよりも進化していて、やりたいことに技術がなじんできている感がありました。
早い、早い、成長が早い。


そして、木村さんの強みを見つけて伝え、強化してくださった城田さんには感謝しかないです。その大きな背中、忘れません(なぜか私が)。
ありがとうございます!!!



2018年のはじまり、ラカージュの時、そのあとどうなるかなんて全然わからなかったけど、単純に歌声がとても好きだったから歌う木村さんがもっと見たいと思いました。
2019年のおわり、今、木村さんのお芝居と歌がさらに何十倍も好きになったので、……ミュージカルに出演する木村さんがもっと見たいです……!
もしこれからもたくさん見られたら嬉しいな。






以下、ほかのキャストさんについての感想です。

● クリスティーヌ・ダーエ(愛希れいかさん)

歌声に貫禄と余裕があって、木下さんの少女っぽさの残るクリスティーヌよりも少しお姉さんのように感じました。
木下さんのクリスティーヌはエリックに寄り添おうとしていた印象でしたが、愛希さんのクリスティーヌはエリックを包み込もうとしていた印象。だからこう、踏み込みに勢いがあるんですよね……
そしてそのことによって、クリスティーヌの浅はかさが増して見えました。
より罪深く。
取り返しのつかない過ちだったように。
木下さんクリスティーヌはエリックの最期に救いを与えていたように見えたけど、
愛希さんクリスティーヌのラストシーンでは、エリックの愛にクリスティーヌも救われたのだと私は思いました。彼女はエリックに赦されたのだと。
愛希さんクリスティーヌは、業が深かった。


そしてベラドーヴァは圧巻。ダンスの表現力がすごい。演出の城田さんは音のイメージと動きの一致にもすごくこだわっていたんじゃないかと思うので、愛希さん・木下さんの「何かに合わせて自分の体を動かす能力」の高さにとてもワクワクしたのでは……と思いました。
そして『Beautiful Boy』、唐突に泣けて泣けて仕方がなかった。
歌声と、赤ちゃんを抱く姿に心が震えました。ちょっとこう肩が入ったような抱き方をしてたような気がするんですよね、赤ちゃんを抱っこするのは慣れてないけど、でもとても大切にしたい何かを腕に抱えているというあの感じ。ベラドーヴァがエリックをいかに大事に思って、いかに可愛いと思っていたかが伝わってきました。
彼女の言う「腕の中」はすなわち「地下墓地」で、エリックに愛と呪いを同時に与えてしまった、けど、その愛の大きさがあったからこそエリックはこれまで生きてこられたんだよな……。


● キャリエールさん、ルドゥ警部

キャリエールさん、2回見てもやっぱりこの人が元凶で間違いなかったんですけど、回想シーンで「18歳の時のことです」って言ってて「そうなの!?若い!!」ってなりました。なんか勝手に25〜30歳くらいの時の話かと思ってた。
でも若いからと言ってべつに何も許せることはないのでキャリエールさんのせいであることに変わりはないです。
ただ前回見たとき気づかなかったんですけど、彼は最後のシーンでルドゥ警部に何か打ち明けてるんですね。そして警部がみんなに「下がれ」と言う。警部があの状況で願いを聞いてあげたくなるほどの人徳をキャリエールさんは社会的には築き上げてきたわけで、そこにほんとなんか……逆にキャリエールさんの弱さ、臆病さを強く感じました。
岡田さんの歌はやはり素晴らしくて、絶唱ってこういうことなのかなと思ったり。メロディがもはや言葉の抑揚に聞こえたといっても過言ではない。


● ジャン・クロード

またジャンクロードさんの話なんですけど、今回結構ジャンクロードさんを定点観察してしまって、やっぱ好きだなあって……
これはただの妄想なんですが、公式サイトやパンフの佐藤玲さんの扮装からみるにジャンクロードって女性じゃなくて少年に改変されていた可能性もあるのではと勝手に思ってて、そのどちらであっても「エリック・クリスティーヌ・シャンドン伯爵の三角関係が見やすくなる」効果はあったと思うんですけど、やっぱり大人の女性でよかったなーと思うところがいくつもありました。
前回書いた通り、聡明な彼女が救いの手を差し伸べたくなる女性ということでクリスティーヌの株が上がるし、あと彼女が本気で心配そうにしていることからキャリエールさんもやはり良い支配人だったんだろうなと思えるんですよね。


あとあとやっぱりシャンドン伯爵の対クリスティーヌ・対ガールズたちとは違う姿を見られるのが嬉しい……ジャンクロードさんがシャンドン伯爵に対して「クスクス……頑張りなさいよ」みたいな感じで接してるからこそフィリップぼっちゃまのちょっとタジタジだったりムキになったりドヤった感じの子供っぽい顔が見られるんですよね……あっここ廣瀬さんシャンドン伯爵とだとどんな感じなんだろう!? もっと対等な感じなのかな!?


あと「5分前です!!」って言いに来るとこめっちゃ声いいですよね。ノックの音とジャンクロードさんの通る声のセットで最高。
佐藤さんには是非かぐや様は告らせたいが舞台化されたらかぐや役をやって「お可愛いこと……」って言っていただきたいですね……


● カルロッタ、ショレちゃん

ショレちゃんは賄賂さえ渡さなければ!! その道さえ踏み外さなければこんなことにはならなかったのではないか……っ!?
なんかファントム2回目、結構ショレちゃんに感情移入してしまいました。
「もし好きな役者さんが初めての主演ミュージカルで毒を盛られて声が出なかったら」とか考えたらもう、エリックが怒るのむちゃくちゃ、むちゃくちゃむちゃくちゃわかるんですけど、
先にエリックがやった「かつらにしらみ(+新聞で酷評)」とかも十分むちゃくちゃむちゃくちゃやだよ……推しさんがやられたら絶対許さんよ……そりゃあパリ警察にちゃんと動いてほしくなるよ……カルロッタ推しのショレちゃんの気持ちを思うと胸が潰れそうです……


カルロッタって悪いことするけどとってもチャーミングな面があって、ショレちゃんが虜になるのもわかる気がします。彼の前では毒を隠そうとするから、ショレちゃんはカルロッタがそこまでやってるって知らないんだろうな……知ったら止めてくれたかな……どうかな……
『ファントム』、エリックもクリスティーヌもシャンドン伯爵も「夢が叶った」って言うけど、カルロッタとショレちゃんも時を同じくして夢が叶ってたんですよね。
みんな叶ってみんな敗れた。



● エリック(加藤和樹さん)

はりついたような笑顔がつらい。
顔を見られないように物理的な仮面をつけてるのに、さらにあの笑顔が自分の心を守るための精神的な仮面という感じでもう……
クリスティーヌの前で仮面(物理)を外したときは本当に嬉しそうで、本物の笑顔に見えたから余計につらいし、クリスティーヌが尻餅をついたときその理由に気づいてなくてまだ笑顔だったのが…………………………つらい……つらい……かなしい



見てて悲しすぎて、キャリエールがエリックに「お前は本当に優しい子だ」みたいなこと言ったとき私も「本当にそうだ」って心の中で会話に参加したし、それに対してエリックが「あなたに似たんだね」みたいなこと言うから私はキャリエールを差し置いて「そういうとこやぞ…………」と泣いた。


ピクニックの時のいそいそした感じがほんと幸せそうで……あの姿見てたから、クリスティーヌの「もっと楽しいことが沢山ある」みたいな言葉あれほんと酷いなと思いましたね。あの時間が史上最高に幸せで心が安らいだってエリックが言ってんのにそれを踏みにじるようなこと言ってさー!!(モンペ)



個人的にすごいインパクトがあったのがカルロッタのもとに行く前の歌、あれ、あの勇ましい曲調と気持ちが高まっていくような歌い方!
まるでエリックが悪い魔王を倒しに行く勇者みたいに見えてすごいびっくりしました。持ってる刃物も剣みたいに誇らしげにかかげてて、自分が正義だということを少しも疑っていなくて。
カルロッタの命を奪うに至る過程、城田さんのエリックはその幼児性ゆえに自己抑制なく凶暴性が顔を出した、という感じに思えたんですけど、加藤さんのエリックは、普通にクリスティーヌを傷つける悪い奴をやっつけに行く、その使命感に燃えている、という感じで。
「この人は子供だ、幼児性とかじゃなくて完全に少年なんだ」と思いました。
城田さんエリックは「子供のような振る舞いを許された大人」で、加藤さんエリックは「健気な少年」だった。ほんとに全然違う。


他にも心に残った違いがいくつか。


・木村シャンドンとの違い
城田さんエリックは木村さんのシャンドン伯爵と内面的には似てるな、と思いました。美しいものを愛し、自己肯定感が高い。だからこそ環境の違いが際立つ。光(シャンドン伯爵)と闇(エリック)の対比という感じ。
逆に加藤さんのエリックは全然似てなくて、正反対。対愛希さんクリスティーヌのシャンドン伯爵が少し大人っぽかったのもあって余計に子供と大人で、こちらは陽(シャンドン伯爵)と陰(エリック)の対比のように思いました。
シャンドン伯爵とクリスティーヌのキスを裏でエリックが見てるとこ、日向の人生と日陰の人生を効率よく見せられてつらかったです。光のあるところに影が生まれるということを壁の載った盆を回すだけで端的に表現するという残酷さ。エリックがかわいそうでしょ!!!!(モンペ)
あそこの姿はエリックお二人とも本当に秀逸でした…………



・詩について
城田さんエリックは文学の香りがしました。詩全般を愛していて、中でもウィリアム・ブレイクの詩が好き、という感じ。「僕の王国」という言葉も比喩表現のように聞こえる。カルロッタの血に染まったバラを楽屋に投げ入れるのも自己演出的。
加藤さんエリックは、あの詩を何度も何度も読んでは自分のことが書いてある驚きと感動を味わっている、という感じ。「僕の王国」もそのままの意味。わりと直截的な印象。


・地下の世界について
城田さんエリックは本心から自分の住んでるところを悪くないと思っているし外よりいいとこもあると本気で思っている。環境にも自分に対しても肯定的。クリスティーヌの件によって自分の世界を終わらせざるを得なくなったように見えた。
加藤さんエリックはずっと「自分に言い聞かせている」。笑顔も言葉も自己欺瞞的。
地上よりも地下がいい、ここなら大丈夫、母の腕の中にいれば大丈夫。そう言い聞かせてきたけど、どこかに信じきれない自分がいて、クリスティーヌの件によって自分の世界は幻想であったとはっきり悟り、自ら終わらせたという印象。
城田さんエリックは、もし最初に彼が提案した通りにキャリエールと外の世界に出ていたら、なんとかなったんじゃないかという印象が強い。


・敬語について
加藤さんエリックが初めてクリスティーヌに接触をはかったときの喋り方。
あれが彼の精一杯の「ちゃんとした喋り方」だと思うんですけど(オタクっぽさが出ちゃってて可愛かった)、その中で「もし僕のレッスンを受けたいと思って“くださる”のなら……」というような言い回しをしていて、あれっ敬語なんてどこで覚えたんだろう、と個人的にちょっと疑問に思いました。これまでキャリエール以外の人とコミュニケーションは取っていなそうだし(地下の住人たちとはどうなんだろう……)、敬語の必要性を理解するような状況はそれまでの彼にはなさそうに思えたので。
城田さんエリックの時は特に何も思わなくて、やっぱり城田さんのほうは詩や音楽からある程度学んでそうな雰囲気があるんですよね。。
で、加藤さんエリックのこの敬語に対する小さな疑問をずっと抱えて観てたら、途中でいきなり解決されたんです。
彼は「神様が光を与えてくださるの 私たちは安らぎをいただくの(すみません歌詞を忘れてしまって、ただのニュアンスです)」と母に教えてもらった、と歌ったんですよね……!! そうか、敬語の対象、神様がいるじゃん……!! という私の中での気づきと、それを教えたのがお母様であるということの感動と、そしてその神様に使う言い回し(敬語)をクリスティーヌに使う加藤さんエリックの、健気さというか不器用さというか……そこに胸がギュッとなりました。
いや実際には、エリックはオペラ座の前のビストロのこともよく知ってるし意外と事情通なんだろうとは思うんですけど。


・クリスティーヌの反応に対する感想について
城田さんエリックではここが一番強く印象に残ったんですけど、クリスティーヌが顔を見て驚いた時のことをキャリエールに語ってるとき「かわいそうなことしたなあ」って言ったんですよね。すごく衝撃を受けました、やっぱエリック大人だなって。
城田さんのエリックは幼児性を抱えてはいるけど精神的には成熟してて、ただ接する人がキャリエールくらいしかいないから家で親に甘えてる子供みたいな口調や振る舞いになってるだけなんだなって。社会性の部分だけが子供というか。


でもこの子供のような口調のお芝居、個人的には諸刃の剣のように感じて、なぜならパリ・オペラ座の世界観から少し浮いて現代劇っぽくなる瞬間がある気がしたからなんですよね。
もちろんそれが良さでもあって、ちょっと現代人も他人事とは言い切れない感じが出ていて。面白いなと思いました。


一方で加藤さんエリック、
この台詞をどう言うのだろうと思ってたら、「かわいそうだったなあ」と言ってて、あれ!? と思いました。役者によって台詞が変わってるとかあるのかなあ……ただの聞き間違いかな。
もし万が一変えてるとしたら、本当に絶妙な違いだと思います。内省の城田さんエリックと、同情の加藤さんエリック。二人のお芝居の違いに呼応していてすごく納得できます。


Wエリック、似てるんだけど全然違って、お芝居全体の訴えてくること自体若干変わってるのがとても面白かったです。
主役の存在感と影響力を強く感じました。



以上です!

FNS歌謡祭の勢いで木村達成さんの出演作をまとめました

こんにちは。
私は役者の木村達成さんとアイドルグループのV6を応援している者です。
今日ついに、木村達成さんとV6が『FNS歌謡祭 第2夜』という同じ番組に出演する世界線に来てしまいました。
やば。すご。











やば!!!!!!!











それはそれとして、


もしかしたらFNS歌謡祭を見て「木村達成」で検索しこのブログにたどり着いてくださる方がいらっしゃるかもしれないので、


木村達成さんって他にどんな役をやっているのかな?」
「どんな役者さんなのかな?」


そんな疑問のヒントになればと思い、このエントリーを作成してみました。




……作りながら、よくある
木村達成の誕生日は? 出演作は? インタビュー記事は? 待機作は? いかがでしたか?」みたいなブログだな、と思いました。



※ むしろそういった記事よりも情報の選別に個人の趣味が入りまくりなので内容に偏りがあります。




[目次]
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1. プロフィールなど

木村達成(きむらたつなり)さんは1993年12月8日生まれ。
先日26歳になったばかりの役者さんです。
2012年にミュージカル『テニスの王子様』の海堂薫役でデビューしました。



※ この埋め込みだと見えなくなっていますが、
こちらのツイートから見られるリンク先動画の
後列一番右にいるのが木村達成さんです。



公式プロフィールによると身長は180cmとなっていますが、現在は182cmに伸びているそうです。



個人的に、最初に木村達成さんを知った頃グッときたところは


・とにかく運動神経がいい
・英会話もできる
・小さい頃女の子のように育てられ、飼っていた鳥さんを妹さんだと思っていた


で、最近素敵だなと思うところは


昭和歌謡が好きで、よくスナックで歌っている
・お芝居に取り組む姿勢

(好きになった頃はセンスと勢いと感覚で演じている役者さんだと思っていましたが、最近その裏にはロジカルな役作りと実直な努力があることを知りました)


です。
知れば知るほど設定が盛り盛りな役者さんです。ググってみてください。
素敵なレポがたくさんあります。




2. 出演作

木村達成さんの出演作品と扮装姿を集めました。
最新作から遡って記載しています。



● 現在出演中(2019/12/16まで)
- ミュージカル『ファントム』
- フィリップ・シャンドン伯爵役


【写真】



【動画】
ゲネプロ(2:41〜)




● 2019年10月
- 恋を読むvol.2『逃げるは恥だが役に立つ
- 風見涼太役


【写真】





● 2019年6月〜8月
- ミュージカル『エリザベート
- ルドルフ(オーストリア皇太子)役


【写真】



【動画】
舞台映像版PV(1:40〜)
カーテンコール(1:08〜)




● 2019年3月
- 恋を読むvol.1『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(再演)
- 南山高寿役


【写真】





● 2019年2月〜4月
- ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
- ベンヴォーリオ役


【写真】



【動画】
制作発表パフォーマンス(0:23〜)




● 2018年12月
- DVDドラマ『ランチタイム終わりました2。〜おかわり〜』
- 佐々木勇太役


【写真】




● 2018年10月〜12月
- 日本テレビ開局65周年記念舞台『魔界転生
- 柳生又十郎役


【写真】



【動画】
ゲネプロ(1:40〜)
※ 「おい戸田!!!」と言っている青年です




● 2018年8月
- 恋を読むvol.1『ぼくは明日、昨日のきみとデートする
- 南山高寿役


【写真】





● 2018年3月〜4月
- ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール 〜籠の中の道化たち〜』
- ジャン・ミッシェル役


【写真】



【動画】
舞台映像版PV(0:35〜 「ボク結婚するよ!!」)




● 2017年8月〜12月
- ドラマ『弱虫ペダルSeason2』
- 今泉俊輔役


【写真】




● 2017年3月〜5月
- ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!! “勝者と敗者”』
- 影山飛雄役


【写真】


【動画】
ゲネプロ(冒頭「及川さん あんたを乗り越えていく」)




● 2016年10月〜12月
- ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!! “烏野、復活!”』
- 影山飛雄役


【写真】




● 2016年8月〜10月
- ドラマ『弱虫ペダル
- 今泉俊輔役


【写真】




● 2016年7月〜8月
-ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』(再演)
- 薬師カブト


【写真】




● 2016年6月
- DVDドラマ『ランチタイム終わりました。』
- 佐々木勇太役


【動画】
予告編



● 2016年4月〜5月
- ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!! “頂の景色”』
- 影山飛雄役

【写真】




● 2016年3月
- 舞台『暁のヨナ
- ジェハ役


【写真】




● 2015年11月〜12月
- ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!
- 影山飛雄役


【写真】




● 2015年3月〜6月
- ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-
- 薬師カブト


【写真】





● 2012年10月〜2014年11月
- ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン
- 海堂薫

<日程>
2012年10月〜2013年2月/青学vs比嘉
2013年7月〜9月/全国大会 青学vs氷帝
2013年12月〜2014年3月/青学vs四天宝寺
2014年7月〜9月/全国大会 青学vs立海


ミュージカル『テニスの王子様』公式サイト | キャスト紹介(海堂 薫)
テニミュブログ|ある日の木村達成 0919
テニミュブログ|2月22日(土) スタッフブログ






3. インタビュー記事

ネットで読める木村達成さんのインタビュー記事をいくつかピックアップしました。













4. もう少し見てみたいかも……という方におすすめしたい作品


① 最近のお芝居や歌を観たい方

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』DVD
たくさん歌って踊っています。かっこよくて可愛いです。おすすめです。



2.5次元のお芝居を観たい方
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」Documentary of “頂の景色”(3枚組)DVD (YouTubeの宣伝動画にとびます)
舞台裏映像の特典で公演映像がついているという少し特殊な構成ですが最高です。影山飛雄が生きてます。おすすめです。
※ 2016年「頂の景色」は2015年初演の再演となります。話の内容は同じです



③ 静止画で見たい方
木村達成ファースト写真集「paradox」


電子版もあります。個人的には表紙のシチュエーションの写真と、ハリーポッターみたいな眼鏡の写真と、ディーラーの写真と、あと全部好きです。おすすめです。



④ 役に入っていない姿を見てみたい方
『多和田秀弥・木村達成 おでかけ! in 鎌倉』DVD

ワンちゃんになつかれています。めちゃ可愛いです。げんじつに疲れているときにおすすめです。



⑤ ロングインタビューを読んでみたい方


書籍版もあります。ラカージュ出演前までの集大成的インタビューです。おすすめです。




5. これからのお仕事


● 2019年12月25日19時から
- 舞台『魔界転生』(2018)テレビ放送

今まで木村さんが演じた中でもかなりテンションが高いほうの役なのではないかと思います。
孫みが強いです。
当時はおばあちゃんみたいな気持ちで見ました。



● 2020年1月3日21時から
- 恋を読むvol.1『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2019再演)<副音声あり> テレビ再放送

木村さんと清水くるみさんのナチュラルなやりとりが可愛くて可愛くて可愛すぎるのでぜひ見てください。等身大の役なので新鮮に見えるかも。



● 2020年3月27日
- ミュージカル『ファントム』DVD発売

シャンドン伯爵ほんとキラッキラしてるからみんな見て!!!!
キラッッッッッッッキラしてるから!!
まばゆいばかりだから!!!



(2019/12/18追記)
● 2020年4月〜5月
- ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3
- リフ役

あのウエストサイドストーリーに出演します!!! ついに回ります!!!
加藤和樹さんとWキャストです。何卒よろしくお願いいたします。



● 2020年7月〜8月
- ミュージカル『四月は君の嘘
- 有馬公生役

あの「君嘘」が東宝ミュージカルになります。
小関裕太さんとWキャストで初主演です。
楽曲がフランク・ワイルドホーンです。
「ブロードウェイ・クリエイター × 日本の若き才能が贈る 世界初演ミュージカル」です。
というか皆さんビジュアル最高だなって……
小関さんの公生とても愛らしいし、かをりちゃんほんと可愛いし(ウィッグよくできてる…!!)、椿ちゃんめっちゃくちゃ椿ちゃんだし、渡くんほんとカッコよくないですか!? 絶対リア恋なやつ……
私は本当に楽しみにしています。




以上、ざっくりまとめでした。



最後に、ファントムで共演中のエハラマサヒロさんのツイッターにアップされていた謎に中毒性の高い歯磨き動画をご紹介します。





いかがでしたか?


木村達成さんの今後も楽しみですね!

ミュージカル『ファントム』感想メモ(11/16)

ミュージカル『ファントム』(11/16マチネ)を観ました。
めっちゃ泣いてしまった……


以下、感想です。
ネタバレありです。












恥ずかしながら、今まで『オペラ座の怪人』関連の作品にほとんど触れたことがなく、むかし映画(たぶん2004年版)を見たくらいだったので、『ファントム』に関しても予備知識皆無でした。
追いきれてない部分があるのでとんちんかんなことを言ってると思います。すみません。


● フィリップ・シャンドン伯爵(木村達成さん)

かわいいよ〜〜〜〜〜〜〜


見ていてたくさん伸び代があるなあと思ったんですけど、パンフレットを読んでいたらご自身が一番自覚している様が伺えたし、課題の見極めも的確に思えるし、きっとこの役者さんもっともっと上手くなるのだなあと思いました。
インタビューや対談で語られている今回の役作りのヒントとなった疑問や葛藤も面白くて、何度も「確かに!!」と思ったし、そこからたどり着いたのであろう今日のシャンドン伯爵像を振り返って「なるほどな〜」と深い納得感がありました。
まじでむちゃくちゃ応援したい。
推したい!!!(推してる)



それを踏まえて、木村さんのシャンドン伯爵ここが素敵だったよベスト5を選びました。


第5位
胸を撃ち抜かれたジェスチャーをしていた(気がした)時


見間違いかもしれないんですけど、ビストロでクリスティーヌが歌っている時、どこかで右手で左胸を抑えたような気がしたんですよね……
「あっハートを撃ち抜かれてる……! シャンドン伯爵そんなベタなジェスチャーするようには見えないのに……このお方、今、あきらかに浮かれていらっしゃる……!!」と、
つまり、「かわいい」と思いました。



第4位
ビストロの後クリスティーヌと歌って踊っていた時


「この人めっちゃクリスティーヌのこと好きやん」と思いました。
踊りめっちゃかわいいなあ。好きだなあ。
大好きな女性と2人で歌い踊る、というのはラカージュの時と似ているけど、あの頃より歌と踊りがブレないというか、芯がしっかりしている感じがしました。2幕の立ち回りも動けてて綺麗だった。


あと歌に入ってくる台詞っぽいところすごい好きだったんですよね、なんでだろう、すごいときめきました。境目があんまなくて良かった。
「クリスティーヌ」の名前の呼び方とか愛しくて仕方がないっていうのがむちゃくちゃ伝わってくる。目の前のクリスティーヌにうっとりしてるから甘い声になるんだけど、それ聞いてクリスティーヌもうっとりしちゃうみたいなハッピー無限ループ。
そのあとエリックが同じように歌の中でクリスティーヌの名前を呼ぶところで、ああこんなにも2人は遠いのだと感じました。多分同じ「愛」という感情に突き動かされて、同じ名前を呼んでいるのに、こんなにも違うのだと。


そうそう違うといえば、街灯……
このシーンの街灯は、幸せの絶頂にいる2人を照らし出し、際立たせる光。
じゃあエリックの「楽園」にある街灯は……? という。
カラフルな街灯と、優しいグリーンの街灯、後者は一見くすんで見えるけど、ピクニックのシーンを思い出すと、そういう単純な対比ではないのだなあと。
本作の色遣い、個人的には好きでした。ラデュレ資生堂パーラー! って思ったけどそういうことではなかった。パンフに色々書いてあって嬉しいです。



第3位
1幕最後でクリスティーヌの方へ手を伸ばしていた時


「意識が朦朧としていてもクリスティーヌのことを守ろうとするんだ……本気なんだ……!」と思いました。
えっと私も恋に落ちました(単純)。



第2位
おでこにキス


めっっっっちゃ可愛くないですか!?!?!?!!!?
あの短さが最高。
あんな可愛いおでこにキス見たことない。
木村さんと木下さんは天才。



第1位
笑顔


シャンドン伯爵の笑顔すごい好きだなって思いました。
『伯爵とクリスティーヌ』のどこかの歌詞で口の形が「いー」ってなったと思うんですけど、そこで満面の笑みになるのが最高で。


屈託無く笑えるってものすごい才能だと思うんですよね。
木村さんのシャンドン伯爵は、恵まれていて、当たり前に与えられてきた人で、与えることが当たり前にできる人で、好きなものを好きと言える、翳りのない人。
個人的な印象としてはこの「翳りのなさ」が闇(エリック)に対する光として明確に対比になっていたと感じました。
と同時に、そんな彼が恋に落ちた時の「無垢さ」がまた、エリックの幼児性との近似に繋がっていたようにも思えました。
エリックに感情移入していてもシャンドン伯爵のことを憎めないのは、クリスティーヌのことで頭がいっぱいいっぱいな、彼のピュアさ、善良さのせい。





あとは全編を通して、足が長くて腰が細くて顔が小さいなあ……と。


あとカーテンコールの時の髪型と衣装が好きすぎてひっくり返りました。
びしっと整ってる髪型もいいけど、若干スキのある髪型っていうんですかね……漫画とかの前髪上げキャラがたまに下ろした時みたいな。
それと青の衣装があいまってほんと貴公子でしたね。お忍びの貴公子、華やか過ぎて全然忍べてないみたいな。
みんなで手を繋いでお辞儀をする時、片足だけ一歩下げたの「すごく貴公子で良い」と思いました。解釈の完全一致でした。
推したい!!!(推してる)



そういえば聞き間違いかもしれないですけど、劇中でシャンドン伯爵が「シャンパンの王様」と紹介されてて、
「コート上の王様がシャンパンの王様に!!」と感慨深かったです。
木村さん、わりといつも身分が高い。





● クリスティーヌ・ダーエ(木下晴香さん)

いやいやいやすごすぎる……リアル天使じゃん……赤坂オペラ座に天使いた……
キャリエールがベラドーヴァについて「彼女が歌えるなんて知らなかった」みたいなこと言ってたけど「それな!!!」って思いました。木下さんが踊れるなんて知らなかった……!!
事務所のプロフィール見たらほんとに特技:ダンスって書いてあって、あとこちらの対談読んだらバレエも少しやったけどジャズダンス歴が一番長くてヒップホップも好きと……え……見たい……木下さんのヒップホップ見たい……


木下さんのクリスティーヌ、結局フィリップとエリックどっちが好きなんだろうと疑問に感じなかったことにちょっと感動しました。
個人的な印象ですけど、彼女はフィリップに恋をして、エリックには家族のような愛情を抱いたというように見えました。微妙な接し方や距離感の違い。母性とはまた違うんですけど、傷ついたお父さんに寄り添いたい、という気持ちに似ているというか……うまくいえないな。
そして恋は家族の愛(血縁なくても)には敵わないんですよね、ウチとソト、それを感じさせるシャンドン伯爵の引き下がり方だったなと。
フィリップとエリックへの感情が近しいものに見えるとかなりモヤモヤしそうなので、そうなってなくてすごく良かったです。


いや本当に言葉が見つからないんですけど、
最初の方の少女っぽさもベラドーヴァの母性も、そして最後の救いを与える姿も、遷移の段階それぞれすべてにこんなに説得力があるなんて、と……
まだ20歳……すごい……私20歳の時なにやってたかなって思いました。寝てばっかいた。

● エリック(城田優さん)

先に演出の話なんですけど、城田さんって本当に演劇が好きなんだなあって思いましたね……
「役者をやってるからこその演出」だけじゃなくて「観客をやってるからこその演出」もあったように感じるんですよね。オタク目線というか。「みんな(観客)もこういうの好きでしょ!?」っていう。そして「あー、それ好きです」と思う私。
個人的に好きだったのは舞台上にオーケストラがいることが明かされる演出とタイミングですね!! あれ良かったー!


そして、知ってるけど、歌とお芝居が上手い。
2幕、我慢してたけど泣いてしまった。
すごいなあ。木村さんすごいカンパニーにいるねえ。
城田さんエリックの人物像については考えたいことがたくさんある。


● ゲラール・キャリエール(岡田浩暉さん)

岡田さんすごすぎ。
回想シーン、やたら他人事で語るからすごい突っ込みたくなるじゃないですか。台詞覚えてないけど、
キ「しかし神は聞いてくれなかったのです」
私「いやあんただよね!?」
キ「ひどいところに連れていかれたのです」
私「いやあんただよね!?!?」
みたいな。
やることなすことひどいし。
それなのに最後は、彼の父親としての愛を疑う余地がまっっったくないんですよね。
岡田さんのお芝居、城田さんの感性の波長に完全に合わせていて、本当にすごい。


● みなさま

次見た時の感想で詳しく書きたいんですけど、舞台上に立っていた全員が全員、ご自身の役どころをまっとうしている感じがスカッとしました。
埋もれない。出過ぎない。
「この役いる?」みたいなのがなくて、絶対にみんな居て欲しい。もっと見たい。どなたでスピンオフを作っても面白くなりそう。
演出と役者さんの特長がかっちりハマっててすごくいいなーと思いました。





以上。また見ます!楽しみ!!!







(11/17 追記)

ほかのキャストさんについて。


● ジャン・クロード(佐藤玲さん)
大好きでした。(告白)
パンフを読んでもともとは男性が演じていた役と知ってなるほど、と。ジャン・クロードが自分のことを話す台詞なんかないのに、佐藤さんがインタビューでおっしゃっていたことを劇中でもかなり感じていたので、細かな表現に長けた方なのだなあと思いました。


今回この人物を佐藤さんが演じたことによって「クリスティーヌに同性の味方がいる」という事実が端的に提示されてたのって、物語を見る上で実は結構ものすごく大きかったんじゃないかなあと。
序盤でジャン・クロードのようなしっかり者の女性がつい助けてあげてしまいたくなるようなクリスティーヌ、というインプットがあったからこそ、私はクリスティーヌを心置きなく可愛い可愛いと思えていたんじゃないかと思いました。
同性に僻まれる彼女と異性にサポートされる彼女しか知らなかったら、もっと印象が違ったのかもしれない。わからないけど。


そしてジャン・クロードさんのシャンドン伯爵へのきっぱりした接し方が最高なんですよね、ここでまた好感度が上がるし、自動的にクリスティーヌへの好感度も上がるという。
個人的な趣味ですけどシャンドン伯爵とジャン・クロードのバディものが見たい。絶対に面白くなる。2人の並びのビジュアルが好き。
というか木村シャンドン伯爵、木下さんクリスティーヌとの並びも最高に可愛らしくて好きだし、なんなら隣に女性がいる時の木村さん、いつもとても素敵なんですよね……どなたと並んでもしっくりお似合いで……あれは……あれは一体なんの能力なのだろう……



● ルドゥ警部(神尾佑さん)
立ち姿が綺麗。出てくるとピシッとして気持ちがいい。
この作品の人物はわりとみんなふわふわしてるので、ルドゥ警部によって空気が引き締められていたなという感じがします。
場内アナウンスが面白かったし、あれがあることで劇中の彼が真面目な顔して言うことがちゃんと冗談なんだってわかるのが安心感ありました。
彼とキャリエールが並んでいると、2人のバディものが見たくなりますね……(またか)



● カルロッタ(エリアンナさん)、アラン・ショレ(エハラマサヒロさん)
「出過ぎない」の匙加減が一番難しかっだのではないかと思うこのお二人、何が好きって夫婦の仲が良いことなんですよねー!!
もしカルロッタがアランさんのことも利用してのし上がったとかだったら絶対見てられなかった。

今回のファントムの演出のいいなと思ったところはそういうところで、「登場人物たちによる必要とは思えない悪業」みたいなのがすごく少なかったなあと……
もちろん毒を混ぜたり、賄賂渡したり、ダメダメのダメなんだけど、その本人の信念のために突き進む以外の「なんでそんなことするの???」がなかったことが救いだったんです。


アランはカルロッタが大好きだし、カルロッタもアランに好かれていることが嬉しい、そこに一点の曇りもなかったから余計なストレスなく見られたと思います。そしてカルロッタの最期はとても悲しい。アラン、これからどうするの……


エリアンナさんもエハラさんも、歌と笑いというご自身の得意分野で「全力で」かつ「出過ぎない」ことを徹底されていて、すごいよーーーープロだよーーーーー!! と思いました。目指すところが「歌や笑いで自身の力を見せつける」ことではなくて、「お芝居の世界を作り上げる」ことなんですよね。見ていて「ありがたい……(?)」という気持ちになりました。



● 少年エリック(大前優樹さん)
短い出演時間で強烈なインパクト。すごかった。歌が上手いというか、それこそ、芝居歌ってこれだよねっていう……歌とお芝居の境目がない。
「画竜点睛を欠く」って言いますけど、まさに彼の歌がこのお芝居の竜の睛(ひとみ)で、それを欠くことなくしっかり力強く描かれていることに感動しました。



● アンサンブル
大前さんのエリックが睛ならアンサンブルのみなさんは竜。竜あってこその睛です。「劇場中をオペラ座に」、その発想を見事に実現させ世界観を作ってくれていて、心地良かったです。「一歩足を踏み入れると、そこは……!」みたいなの、何歳になっても楽しい。




以上、ざっとですがキャストさんについてした。


今回、Wキャストの廣瀬さんのシャンドン伯爵は見られないのですが、もう絶対素敵ですよね、わかる、見たら絶対惚れる。
ゲネプロ動画ループ止まらなかったです。
だってかっこいいもん……かっこいいが踊ってるもん……めっちゃ大人だもん……


観劇前、城田さん、加藤さん、廣瀬さんと来てなぜ木村さんなのか、その答えが欲しいと思って劇場に向かいましたが、その役作りは期待以上でした。
これからもっともっと上に行く木村さんが見たいです!!

ハイステ “飛翔” 感想メモ

ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー !! “飛翔”』を観ました。


良かったー!!!



今回烏野メンバーが代替わりしたということで、一体どうなるのかな? と思っていましたが、見終わったあとのこの高揚感。
個人的にはハイステをまだ見たことのない人にもおすすめしたいです……!!


以下、個人的に感動した点です。
ネタバレなしになっていると思います。


● 面白い

掛け値無しに面白いと思いました。
前作が春高予選の白鳥沢戦で終わっているので、今作はそこから……の物語ですが、シンプルに脚本が良かったです。
多少違和感を覚えるところもありましたが、原作の面白さをしっかり残してくれたという印象。


連載ものの一部を切り取って2時間にまとめるとなると、始まりや着地の仕方などどうしても流れを変えなくてはいけない部分が生じてしまいますが、今作はそこを逆手にとって物語の巧みなパッチワークを完成させています。


よくできたダイジェスト、というとあまり聞こえが良くないかもしれませんが、精緻に切り貼りされた物語、映像、音楽、照明、舞台装置、役者たちによる怒涛のパフォーマンスを見せられ、圧倒され、最後にふっと息をついた時、「ああ、これはこういう物語だったのか」という、俯瞰の瞬間が訪れる。そんな、「夢中」と「余韻」と「発見」をくれる舞台でした。


● “キャラクター”から人間へ

私はこれまで、2.5次元舞台が提供してくれる唯一無二の価値は「2次元であるはずの“キャラクター”が目の前に存在している」という体験をさせてくれることだと思っていました。
ハイステでも数え切れないくらい「国見ちゃんがいる」「あまりにも大将優」「圧倒的影山」などの経験をしてきたものです。「フィギュアが動き出したみたい」とか、「扉絵から抜け出てきたみたい」とか、何度同じ話をしたことか。


しかし、今作は少し違いました。
言うなれば、
「彼らがリアルにいたらこんな感じかも……!」
“キャラクター”というより、なんだか佇まいがリアルな人間っぽいのです。
もちろん漫画的デフォルメや台詞回し、大仰さはちゃんとあるのですが、それらをもってしてなお残る、舞台上の彼らのまとう「現実の人」感。


人間(役者)をキャラクタライズする方向じゃなくて、キャラクターをヒューマナイズしましたって感じで「こんな顕現のさせ方もあるんだー!」と驚きでした。どちらがいいとかじゃなくて、後者を見たのが初めてだったので個人的に新鮮でした。
またこれが変人コンビの醍醐さん赤名さんが2人とも19歳だから、そのアプローチがぴったりなんですよね。日向と影山が高校生であることに恐ろしく説得力があった。高校生キャラじゃなくて、高校生。2人ともすごい良かったです。
(醍醐さん、主役をやる人、真ん中に立つ人という感じがしたし、赤名さんは天才という役がぴったりだった、すごいコンビだ)


ウィッグの質感のせいもあるのかな? キャラクターを崩壊させない絶妙なリアル加減が全員(本当に全員)素晴らしくて、その中でも個人的に好きだったのは佐久早さんです。「あ、佐久早さんってこんな人だったんだ」ってポンと腑に落ちました。


あとやっぱりどうしても書かずにはいられないのは、
「潔子さんってリアルにいたらこんな感じかー!!!!」
っていう感動がほんとすごかった。
個人的に木村達成さんの影山を観た時と同じくらいの「!?……!!!!!!!」でした。(言葉にできない)
見た目も声もなんだけど、モーションが美しい。潔子さんを再発見した。ほんとに。
ライブビューイングも行こうって思いました。また観たいから。


● チームとしてのまとまりのよさ

これもどっちがいいとかじゃないんですけど、前作まではわりと役者さんたちの個性やスキルがあっちこっちで突出していたように思うんです。だから情報量が多かったし、目が足りなかったし、そこが良かった。
でも今回は、新生烏野含め全体的に均質化されているように感じました。しかもすごくハイレベルなとこに揃っている。チームとしてのまとまりが良く、バランスも良く、落ち着いて見られる。
でんじろう先生の空気砲があちこちからくるか、一つどーんとくるかの違いみたいな……(伝われ!!!!
チームとしての(印象の)まとまりが出て、それと振付との相乗効果で「みんなでやる」ことの青春感みたいなのが上がってて。文化祭とかを思い出すような空気がありました。


● そこに残ったもの

新生烏野、というだけあって、本当に全てが一新されています。
でもその中に、残されていたものがいくつかありました。
たとえばダンスのモチーフ。何度も繰り返されるそれを見るたび、過去の2人を思い出しました。
たとえば和田俊輔さんの音楽。託され、繋ごうとする彼らを抱きしめるような、祝福するようなストリングスは、なんだか、子に対する親の愛みたいでした。
泣いちゃう。
あと、烏野じゃないんだけど金田一が喋るとなんか泣けた。金田一〜〜〜〜!!


● これまでのハイステを見ていない人でも見やすい

のではないかと勝手に思いました。
烏野キャストが代替わりし、演出、音楽等々いろいろ新しくなったことで、これまでのハイステの文脈から解き放たれているので、過去作品を見なくてもこの作品から普通に見られます。


個人的には、普段あまり演劇を見ない人が「ちょっとそのノリはわからない、ついてけない」みたいに思うところがだいぶ少ないんじゃないかなと思いました。


「舞台を観に行くほどじゃないけどちょっと気になる」方にはぜひこの機会にライブビューイングをおすすめしたいです……12月15日(日)18時から全国の映画館で今作の生中継を見られますので……ぜひ……鷲匠鍛治先生のかわいさを見てほしい……


● ポテンシャルがすごい

2時間すごい楽しくて、彼らのポテンシャルの高さをひしひしと感じました。
3年生の安定感とかむちゃくちゃ好き。まんなまだまだ見せてない部分がたくさんありそうなので、すぐにでも次回作をやってほしいです。
また楽しみが一つ増えたな〜。



















(11/4追記)
書こうかどうか迷ったけど、やっぱり備忘として明記しておきます。
今回のハイステを見ていて浮かんだ言葉は、
「スター不在」
そして
「紛れる」。



「● チームとしてのまとまりのよさ」に関わることですが、
新生烏野はみんな上手いしちゃんとしてるけど、圧倒的すぎる存在感、スキル、華、そういったものを感じさせる人がいないと思いました。
否、「いないのかな?」と思って見ていましたが、最後まで見て、「ああ、そうじゃないのかも」と思いました。
どうやらここにスターはいる。
この人もあの人も、多分その人も。


紛れている。
この人たちの、飛び出す瞬間が見たい。
だから、これからも見続けたいと思ったのでした。

恋を読むvol.2 『逃げるは恥だが役に立つ』感想メモ

恋を読むvol.2 『逃げるは恥だが役に立つ』(10月3日昼公演)を観ました。
すっごい楽しかった!!!!
やっぱりハッピーエンドは良い!!!!
公式サイトはこちら


以下、感想メモです。
今作および前作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の重大なネタバレがあります。




● 細谷さん&咲妃さん

まずは何と言ってもこのお二人、最高でした……掛け合いの間がぴったりだし、演技度合いと朗読度合いのバランス感も揃ってて綺麗だし、発声が安定してるからボケとつっこみが華麗に決まるし、緊張の糸の切れる暇なく観客をグイグイ引っ張っていってくれる。


咲妃さんめっっっっっっっちゃかわいい。
こんな可愛いみくりさんを顕現させてくれる方がガッキー以外にも存在していたなんて……!! ていうかこんなに可愛い役者さん2人に出会わせてくれるみくりさんすごすぎない……!?
ふわふわしてて突飛なこと言い出しても違和感がなくて、でもワイルドなところはむちゃくちゃワイルドで。声がとっても綺麗な上に声色がバラエティに富んでいて、突然太めの声も出るから、「かすみ草がたまに殴ってくる」みたいな意外性があってすごい、良い。次はどう出てくるだろうってワクワクする。素晴らしいコメディエンヌぶり……
前作の清水くるみさんもそうだったけど、恋を読むシリーズで出会う女優さんみんな好きになってしまう……!! とっても愛らしくて強くて本当に可愛い。素敵。


細谷さん、最高だったなー。私ドラマ版を見てたので「星野源さんを超える平匡さんはいない!!!」という謎の強固な姿勢で今回の舞台に臨んだんですけど、開始数分で「ひ、平匡さんがここにいる……!!!」ってなってました。星野平匡も細谷平匡も至高ですよ……いろんな人に最高な体現をしてもらえる平匡さんは幸せ者だよ……いろんな面が見えるよ……すごいよ……
いや、でもよく考えたら原作の平匡さんはどんなに動揺してもあんなにしっかりした発声で大声を出したりはしないと思うので、イメージぴったりだったかと言われると多分結構違うんですけど、そこは全然違和感なかったなあ。
とにかく安定感がすごい。咲妃さんはふわふわ、細谷さんはどっしりしていて、2人とも本当に上手いから「上手いなあ……上手いなあ……………上手いなあ」って思いながら観ました。掛け合いって1人だけ上手くてもダメだし2人とも上手くてもそれだけじゃダメじゃないですか……向いてる方向が揃ってて欲しいっていうか……お二人は歯車が完全に噛み合ってる感があって「ああーーキャスティングの神様ありがとうございます最高です」という感じでした。


● 壮さんと木村さん

このお二方の並び素敵すぎでは……? あの見た目のバランスは奇跡なのでは……? 長身の美男美女……憧れる……


壮さんの百合ちゃんかっこよかったー! 原作の百合ちゃんとは雰囲気が違うのに、百合ちゃんの佇まいと感情の揺れ全てにおいて説得力があった。咲妃さんとの声質の違いがお互いの良さを引き立てあっていて良かったし、木村さんの風見さんの青さも際立つんですよね。


木村さんの風見さん、若い、青いんだーーー! 25歳が演じるとこうなるのか……! と……。
リアルで生々しい。あれだけでも木村さんが風見さんを演じてくれた意味がある。百合ちゃんが躊躇するのがすごくわかる。年齢以上に最後まで引っかかるのがあの青さだと思った。
でも鍵探す時の「んーん」はちょっとお兄さんっぽくて最高でした。ぼく明日の「んーん、送るよ」も優しくてよかったけど今回の「んーん」は押しが強くてよかった。あそこだけ包容力が天元突破してた。
ていうかあんなに「んーん」似合う人いる??? あんな正解の言い方してくれる人いる??? もしまた恋を読むに出演するなんて奇跡があったらその時も「んーん」言って欲しいですね???
あと足首。風見さんすごいあの丈履いてそうなイメージあるわー。なんか知らないけど足首出してそうな感じあるわー。今回、衣装もヘアスタイルも爽やかで好きでした。


平匡さんとみくりちゃんはわりと平場で対話してるシーンが多いんだけど、風見さんと百合ちゃんはお互い奥まったところにいたまま話してるから、結構つねに2人の間に分厚い壁があったじゃないですか。あれがねー!! あの壁の存在が重くてねー!! あれそのまんま2人の心理的社会的壁ですよね。だからこそ最後に風見さんが百合ちゃんを自分の空間に招き入れて、「百合ちゃんが風見さんの空間に入っていく」、というのが重要なことに感じられました。2人が近づいたのが視覚的にも強調されていたし、何よりカーテンが効いてました、、、ないよりあるほうが空間のプライベート感が増す。


あと「そんなこと言わないで」もよかったですね……
風見さんってみくりさんと同じく言葉や理屈や合理性のシステム優位(感情を蔑ろにしているという意味ではないです!)で生きてる人だと思うんですけど、この台詞のところは感情が先に転がり出て言葉の意味が伴っていない感じで「ひゃー!」ってなりました。あそこに木村風見さんの脆弱性が垣間見えた。

彼に比べると咲妃みくりさんはもっと強固なシステムの上に立っている人だなと思うんですけど、やっぱり2人は少し似てて、彼女を発見した時の風見さんの目がキラキラして本当に嬉しそうだったのがグッときました。それまで若干世界を閉じてる感じだったから余計に。
ただこれは単純に好みの話ですけど、もっと表面的な社交性のある風見さん像も木村さんに似合いそうだなと思いました(みくりさんの風見さん評にちょっとだけ違和感があった)。


ところで私、百合ちゃんの「このときめきを丸い結晶に閉じ込めて心の奥にしまい込んで時々眺めてニヤニヤするわね」という台詞が本当に好きで、あれほんと詩的表現とかじゃなくて、究極にリアルな心理描写だなって思うんですよね……ほんとそれという感じ。そうするしかないみたいな時が、ありますよね……。最後に「ニヤニヤ」という表現でユーモアに包むところが百合ちゃんらしくて。
で、そのあと風見さんも「僕もこの気持ちを結晶にして閉じ込めよう」とたぶん言ってたと思うんですけど、百合ちゃんと風見さんとではこの台詞の意味合いが少し違うんだな、と感じられたのが今作での大きな発見で。
壮百合ちゃんのは今後の人生の励みとしての結晶化(将来の不安のあらわれでもある)で、木村風見さんのは、今の気持ちに区切りをつけるための結晶化。だから、百合ちゃんは見た目や質感にこだわる必要があって「丸い」という形容詞がつくけど、風見さんにはつかない(つかなかった気がする)、たびたび取り出して愛でるためのものではないから。百合ちゃんはなんとか綺麗なまま終わらせようとしているけど、風見さんにとってはもうすでに痛みを伴っているんだなあと、
そんなことがよく伝わってくるお二方の声色と表情でした。


● 水を飲む細谷さん

前作では役者さんがペットボトルから直接お水を飲んでいたような気がするんですけど、今作はペットボトルにストローを入れて飲んでいましたね。
飲むときに顔を上に向けるという動作がなくなるのでこっちのほうがいいなと思ったんですけど、
「どっちを向いているかわからないストローを、そちらに目線をやらずにくわえて飲む」
というのが意外に難しかったのか、
最初の方の細谷さんが水を飲むのになんか少し手間取ってて「かわいい……」と思いました。
しかも慣れてきてスムーズになったと思ったら、今度は水の置いてある床とは反対側に手を伸ばして空振りしちゃってて「うっかりほそやーーーーーん!!!!!」って心の中で叫んでしまいました。むちゃくちゃかわいい。
木村さんが「スッ…」ってスマートにカッコよく飲むから余計愛らしく見えました。


● ハグの表現

「本を二人で持って読む」というハグの表現を選択した時点でこの朗読劇は成功したようなものでは……と思いました。
「活字を共にする」という行為の艶っぽさ。実際のハグを見るよりもドキドキしました。


● 『逃げ恥』の舞台化という観点での感想

私は『逃げ恥』は「恋」と「同時代性」が両輪になっている漫画だと思っていまして……
登場人物たちの恋模様の土台として、現代の私たちが抱える悩み、モヤモヤがこの漫画に軽やかに描かれていると感じています。もっと前の時代ならあまり理解されなかった気がするし、もっと先の時代には「古い悩み」になっていて欲しい。そんな、リアルタイムで読むからこそ最高に面白い漫画。
その「同時代性」が、朗読劇ではかなり弱くなっていたので最初は少し「勿体無いな」と思いました。「せっかく逃げ恥をやるのにそこ削っちゃうのかー!」と。
でも裏を返せば潔かった。
しかも、普通片方の車輪を抜いたら残りもぐだぐだになって「だから実写化は嫌なんだよ」ってなることのほうが断然多いと思うんですけど、今回の脚本は「恋」だけできっちり成立させていて、すごい、ものすごい手腕だ……と思いました。そしてそれに耐えうる原作の強さ。
平匡さんみくりちゃん、風見さんと百合ちゃんは、こんな素敵な恋をしてたんだね、とあらためて思い知ったような感じ。原作で描かれている恋の道程をまた新鮮に見せてくれました。


面白かったのは、「同時代性」要素が薄くなった分、みくりちゃんと平匡さんの「何かを『役割』『契約』『定義』などで言語化してから行動する」側面が強く出たところ。
とりあえず夫婦になってみるとか、ハグの日を決めるとか。
2人の間の出来事は基本的に言葉での定義が先で、行動や感情はそのあとを追いかけてくる。言葉が行動の先に立つというか。そしてそこから外れたものがドラマを生むんですよね(キスとか)。
その言語化カップルのありようが、朗読劇にぴったりだったんだなあと。
そして最後に平匡さんが「これはデートですかね?」と確認するのは、言葉よりも2人の行動が先に来たという点で新たなステージを感じさせる良いシーンであったなあと思います。


あと逆に風見さんと百合ちゃんは周りから・自分から貼ってるラベルに苦しんでるんだなあというのもよくわかったな。ドラマや漫画の時は百合ちゃんの言う「呪い」を社会的なものとして捉えていたけど、朗読劇だとちょっと言霊的な感じになってた。木村風見さんの「そんなこと言わないで」は、百合ちゃんが自らラベルを貼ろうとするのを止めようとしたのかな、、、などと思いましたね……原作だともう少し違う印象なんですが、耳で聞く朗読劇だと言葉の力がより強く働くのかもしれません。


● 「恋を読む」シリーズの2作目という観点での感想

たぶん意識して演出されてるんだなあと思うんですけど、前作『ぼく明日』との共通点が色々あるなあ、というのがすごく印象に残りました。以下にいくつか。

・主人公2人がはじめてお互いの名前を呼ぶシーン
前作でも今作でもそういうシーンがあったことで、「はじめて名前を呼び合う」という瞬間の儀式性、お互いの(言葉による)再定義感が強まった感じがしました。自分の中で。

・桜のシーン
前作も今作も、「2人は確かに同じものを見ているのに、同じ『綺麗だ』という感情を抱いているのに、それでも見えているものがこんなにも違う」ということが表現されるシーン。切ない。

・「逃げる者と待つ者」のシーンがひとつの山場になる点
今作は平匡さんの全力ダッシュプロジェクションマッピングで街灯が通り過ぎていく。前作は高寿くんのコインランドリー。洗濯機がぐるぐる回ってる。女性側ばかり待っているなと思ったけど、そういえば風見さんは百合ちゃんの葛藤を待っていたな、と思う。

・◯日目というカウント
両作で意味合いは違うけれど、これがあるだけで登場人物たちが日常を慈しみながら積み重ねている感じが伝わる。

・河川敷と街歩きで仲が深まる点
歩く行為と読む行為の類似性を感じさせる。(今回ここだけ脚本読んでなかったんでしたっけ?)

・「家族」という共同体への思い
平匡さんとみくりちゃんは色んな意味で家族になって、百合ちゃんは「たぶん彼と結婚することはない」と前提を置いて、前作の愛美ちゃんは「どうして私たちは家族になれないんだろう」、と泣いた。
「恋」のゴールがそれだって言ってるわけではないけど、「恋を読む」の中ではどこか家族というものが望ましい未来として意識されているように感じます。今回は百合ちゃんがいたことで、恋の先の選択肢(あるいは「家族」という言葉の定義)はひとつじゃないというのも提示されていて良かったと思います。

・「普通じゃなさ」
前作も今作もわりと普通じゃない設定の2人が日常を積み上げることに尊さがにじむ作品群だなあと。
ただ、最後に平匡さんが、2人が「普通じゃない」旨を連呼していたので、「そんなに言うほど普通じゃないかね??」と疑問に思ったのですが、すぐにみくりちゃんが「私とあなたの普通が違ってよかった」みたいなことを言っていて、「あーっその観点!!!」と思いました。他人の普通じゃなさを受け入れる。というのが、「恋」の先にあるものなのやも。


● 演出のはなし

なんといっても「普通に楽しめる」すごさ!!!
演劇に馴染みがない人でもとっつきやすそうな雰囲気が「恋を読む」シリーズにはあると思うんですよね……いい意味で演劇的な毒が表に出てこないというか……スタッフワークもわかりやすいしかわいいし。
見ていてすごい楽しいです。
なんで楽しいかって、
「この作品めっっっっちゃ良くないですか!? 僕大好きなんですよ!!!!!!」
って演出家の方から言われてるみたいに感じるんですよね。脚本と演出の端々から、ファンが好きな作品について語っているみたいな空気をビシバシ感じる。そしてその作品が、一般的に有名なメジャー作品であることがなんだかとても嬉しい。
演出の三浦さんはKERA CROSSに参加されるとのことで、個人的に今から興味津々です。「恋を読む」しか拝見していないので(?)自分の中で三浦さんの演出とケラ作品とがあまり結びつかないんです。絶対見たいです。早く作品発表されないかな……!!!



以上です。
あと……木村さん、来年も舞台に立ってくれたら嬉しいな……!!

ミュージカル『エリザベート』感想メモ(8/22)


「達成、ルドルフやりなよ!」



そう言って、『NARUTO』で共演した悠未ひろさんが「闇が広がる」を教えてくれた。


というエピソードを初めて聞いた時、
私の中でジャジャーンとひとつ木村さんの未来像が生まれました。
あの帝国劇場で、あの『エリザベート』に出演し、あのルドルフ役をまっとうする!!
……そんな日がいつか来るのかな!?




、、、あれから2、3年。
実際のエピソードの時からは4年くらいかな?(全部曖昧か)
木村さんのことを見くびっていたわけではまったくないつもりだったのですが、
「そんな日」は想像していたよりずっと早く訪れました。



先日、8/22の『エリザベート』マチネを観劇したのですが、もう終始
「えっルドルフめちゃくちゃいいんだけど…!? 最高なんだけど……!?!? えっ木村達成さんっておっしゃるんですか……!? えっファンクラブ入ろうかな……!?」
って思ってました。
うっかりもう一度ファンクラブ入るところだった。
このくだり、舞台に立つ木村さんを見るたびに繰り返してるんですけど、だっていつも新しいんだもんなーーー!!
6月も7月も最高だったけど8月とっても最高だったよーーー!!
本当に、悠未ひろさん……ありがとうございます……。


8/25のソワレまであと3公演、さらに進化するのでしょうけど、それをどうにか見届けたい気持ちはあったけれども、
でも、とっても清々しい見納めでした。
めちゃくちゃ良かったなーーー!!


以下、ざっくりですが感想です。
3回目にして今まで見えてなかったものも見えてきました。



6月の感想はこちら
7月の感想はこちら
ルドルフの楽曲が最高という話はこちら




● ルドルフ


・我ら息絶えし者ども
ダンスの手さばきがすごい綺麗。びっくり!
指先まで細やかに語る手と、腕の使い方と、あと背中!!
ダンスはここだけじゃなくて、独立運動もマイヤーリンクもとっても良かった。とにかく手が優雅で雄弁。そして背中の伸ばし方と反らし方が絶妙。
あの冒頭で頭からかぶってるお召し物がこの時ばかりは羽衣に見えました。天女? 天女かな?


あと歌も譜割り難しいのに(私感です)走らなくてすごいなーと思いました。これは「僕はママの鏡だから」の最初の方もそう! 私はトロイメライの拍子もすぐわからなくなるんで……尊敬しかない……



・父と息子、憎しみ(HASS)
「よく見てください!」が本当に見てほしそうで私もフランツに見てほしくなりました。
そのあとフランツが演説者を見て「誰だ?」って聞いたことに過敏に反応して、「(はっ興味を示した! 今だ! この機を逃すな!!)シェーネラー!! ドイツ民族主義者です!!!」って勢いよく手で指し示す感じだったのすごい良かった。
ここのふたつの言葉の必死さに、彼がちゃんと自身の目で市井の人々を見た実感がこもっている。ルドルフはフランツにその目で、「国」じゃなくて国民を、人々の表情を見てほしいんだなと。
HASS中もルドルフはなんとかしなければという顔で市民たちに触れて止めようしたりもしていて、案じるばかりでなく結構具体的な行動に出る人だとわかるので、独立運動に身を投じるのも唐突感がなかったです。



・闇が広がる(リプライズ)
井上さんトートは表情があまり変わらない分、ものすごい内圧を感じるんですよね……なんかだんだん「ひょっとしてこれは彼なりの『頑張れ』なのでは? こういうやり方しか知らないのでは?」とも思えてきて。これでもかと焚きつけてくる彼に、弱いながらも起き上がり小法師のように応える木村さんのルドルフが見ごたえありました。役同士の会話の上に役者さん同士の会話があるような気がしたり。
そして「我慢できない」の我慢できなさ具合最高に良かったです。「で」にすごい力が込められていた。「王座」もパーンと入って気持ちが良かった。また覚醒した目がいいんですよね。


あとこれは何度でも言いたい(もとはこちら)んですけど、私は「革命の歌に踊る」というところをひそかに推してまして、
頭の「かく」という明瞭な響きが最高だし、「かく めい」という響きの硬さ(かく)と柔らかさ(めい)の対照性が最高だし、「歌に」の「う」で音が上がり弾けるような「た」が続くことで「うた」という言葉の美しい響きが彗星の如く現れる感じが最高。しかもそれら清音のきらめきが最後「踊る」という濁音の世界に収斂されてしまうのが最高の高。
と思ってたんですけど、
この日の木村さんの「革命の歌に踊る」めっっっちゃ良くて、「それそれーーー!!!!」ってなりました。朗々とした発音が語感にゆったりとした空間的豊かさをもたらしていて、推しが推しを最高に輝かせてくれてました。木村さんありがとう……!! 木村さんのカ行の発音本当に好き。


6月に比べて歌声がよく響いていて、歌に感情を「のせる」だけじゃなくて「含める」ことのできそうなふくよかさが感じられました。
6月、「伸び代いっぱいある!!」って思ったのにもうその伸び代伸び切って次の伸び代が見えていて、伸ばしたご本人も環境もめちゃくちゃすごいなと思いました……竹だよ……竹……1日で1メートル伸びるしなやかな竹……



独立運動
覚醒後のルドルフ、精悍な顔つきで声まで凛々しくてかっこいい。のですけど、度々迷いと弱さが顔を出していて、ここが少年時代のルドルフと、あと平方さんフランツを彷彿とさせて良かった。
特に、下に降りてきて逡巡……してからの、「今こそ」と振り返るところがキリッと雰囲気変わってすっごいかっこよかったです。感情の流れ的にもビジュアル的にも弱さあっての緩急だった。ここも目がいいんですよね。眼差し。あと背中の角度。


角度といえば王冠のところ、姿勢の美しさにさらに磨きがかかっていたのでは!!?!?
かなり後ろに膝をついてるんですかね? 肩から膝までまっすぐで、ルート( √ )のような美しさ。もはや無機的ですらある美しさ。シシィの美貌が政治に使われたことを思い出す。ここだけじゃないんですけど、今回初めて、シシィの息子だな、似てるなって思いました。


ハプスブルク……っ!」と姓を名乗った時の表情が、武士っぽいというか、生まれへの誇りと断絶の気配を感じさせて良かった。
この時点でもうこの先どうなるかわかってるような感じがあって、くずおれたまま父の方へ少し這いつくばるように寄ろうとしたけど行けなかったのが切なかった。
「父上……」はすごい普通のトーンだったんだけど、最初から何を言っても無駄だとわかっていたからかな、と思いました。



・僕はママの鏡だから
ママが来る前? にルドルフが目元を拭っていて、汗だったのかもしれないけど涙のように見えました。木村さん、泣いていても歌の言葉が明瞭に聞こえるのほんとすごいんだよなあ。
歌のはじめの方、メロディのドラマティックさがおさえられているので余計にママに訥々と話しかけている感じが出るなあと思うんですけど、
まず木村さんのお芝居が先行していて、あとから歌がついてきていたのがすごく好きです。


あと「打ち明けるよ」の言い方!! 語尾が上がって「打ち明けるよ?(心の準備はいい?)」みたいに聞こえて、すごい、ここへ来てママにそんな配慮をするのか、そんなに優しい子なのかルドルフは、と思いました。この言葉、自分(ルドルフ)のためのワンクッションだと思ってたけど、木村さんの言い方は完全にママのためのワンクッションに聞こえた。なんでこの言い方にしようと思ったんだろう……天才なのでは……?
そして「パパを説得できる」のところ、今度はシシィに対してパパのほうを手で指し示していたのがまた切実さがうかがえて良かったです。パパでもママでもいいから自分の見た現実を一緒に見てもらえたら良かったね、、、


「ママも僕を見捨てるんだね」、も、普通のトーンで、「やっぱりね」みたいな虚無感が漂っていた。
トートの「死にたいのか?」にすら「ああ……君か」みたいな反応で、このルドルフは最初からわりと死に近かったんじゃないか、という印象を受けました。



・マイヤーリンク (死の舞踏)
最初に書いた通りダンスが良かった。上半身のことばっかり書いてるけど脚もいいんだよなー! しっかりしてるっていうか、頼りになるっていうか。(?)
お芝居とダンスが融合しつつあって感動しました。ここも気持ちが先に立ってる感じがした。
あと今まで書くの忘れてたけど白シャツがとっても似合っています。


今回はひきがねを引く前に笑っていなくて、ほとんど表情が見えないくらいあっという間だったんですけど、そのことによって私の中でキスの後動かなかった数秒が強く印象に残ったまま消えなかったんですよね。
ルドルフの最期は、あの余韻の中だったんじゃないか、と思いました。前回はトートの余韻に浸っていたという印象だったけど、今回は「生きたこと」の余韻を感じていたような印象で。ひきがねを引くときにはもう心は此処になさそうに見えました。
吹っ飛ぶ頭からぱっと弾け飛ぶ汗は、やっぱり血に見えますね。やろうと思ってできることじゃないからすごい、、、



この日の木村さんのルドルフは、かなりド直球の、正統派の皇太子であったように感じました。
すごく見応えがあって大好きでした。


● 少年ルドルフ

・ママ、何処なの?
大橋くんのルドルフは、トートに対して最初警戒してるんだけど「来てあげる」って言われてすごく嬉しそうにするところがもう……用心深くて素直でまっすぐで……
成長後のルドルフにもそういうとこの面影があったなって思います。野心がなさそうなところも。


あと「ママ、ママ!」が突き刺さりすぎて胸が痛かったです。「ほんとごめん……早く帰るから……」って思ってしまった。純粋に求めてる感じなんですよね……こんな声で呼ばれてしまったら出掛けられない。


● トート

・愛のテーマ
歌は言わずもがななので……!! 井上さんのお芝居でむちゃくちゃにグッときたところについて。
エリザベートが亡くなる時、トートが抱きしめるシーンがあると思うんですけど、そこがすごく好きです……
トートは抱きしめることができてないんですよね……
さわっても大丈夫かな? 抱きしめても大丈夫かな? 壊れてしまうんじゃないか?
とおそるおそる手を回すのだけど、あまりに柔らかいものに触れたという感じで、それ以上力を入れられない。表情は変わらないけど、彼の戸惑いが手に取るようにわかる。
「うわー! ここで彼は初めて愛、生、体温を知ったんだ!」と気付きました。
彼は初めてエリザベートの体温に意味を感じて、死とはそれが奪われることだと気づいたんだけど、もう遅いっていう……
だから最後に彼はあんな顔をするんだ……ととっても合点がいきました。
井上さんのトート、黄泉の国と人間界の勝手が違うだけで、結構優しい人なんじゃないかって思えたりする瞬間もあったので、つらかったです……


● フランツ

エリザベート(愛のテーマ)
平方さんのフランツは、「誰かと分かり合えない悲しみ」が強くて、ほんとに最初から最後までそのことに苦しんでどこかで諦めている感じだった。そして迷いながらも場をおさめようとする。抱きしめたり、後ろを振り返らないようにしたりして。
彼の歌うこの曲では、シシィのことを優しい優しいと言っているのが強く耳に残って、「シシィってそんな優しいっけ……?」と思ったんですけど、いやゾフィーに育てられたフランツにとってシシィは本当に「優しい」のかもしれない……彼にとっての愛とはシシィそのものなのかもしれない……と思って切なくなりました。


エリザベート

・私が踊る時
愛希さんのシシィの勝ち誇った表情最高ですよね……! 特に流し目のところがすごい好きで。その目にルドルフとの血縁関係を感じました。
あと井上さんトートと愛希さんシシィだとそこまで龍虎相摶つ!! という感じではなくて、「生と死が並び立つ」という雰囲気を感じました。ここの愛希シシィは生の象徴みたいだった。



・死の嘆き
すごく「あっ」と思ったのが、シシィがルキーニに写真を撮られるところ。
花總さんシシィは顔を隠したまま逃げていくと思うんですけど、「こんな時ですら美醜に固執する」というところに私は花總さんのエリザベートの凄みを感じるんです。
一方で愛希シシィは、撮られた瞬間は隠すけれど、あとはとにかくこの場を去りたいという感じで顔は二の次になっていた。
ここがちょっと違うだけで、シシィがそこまでエゴイストじゃないように感じられるなあと。
愛希さんのシシィは、人間として当然の権利を追い求めていただけなのではないか、と思えるところがありました。



・夜のボート
「あなたが側にいれば」と同じメロディで、結局すれ違いっぱなしだった2人の心情が歌われる、シシィとフランツの物語の終わりを飾るような1曲。
今回の愛希シシィと平方フランツの組み合わせでは、フランツが愛を追い求めすぎている……と感じました。
「あなたが側にいれば」ではシシィが自由を追いかける理想主義者で、フランツが自由なんてないと知る現実主義者だったのに、
「夜のボート」ではフランツが愛(=シシィ)という幻想を追いかける理想主義者で、シシィが愛は全能ではないと知る現実主義者みたいになっていて、立場が完全に逆転していた。平方さんのフランツ、本当にすがれるものが愛しかなかった。そして彼にはもう場をおさめる気概もなくて、そのまま悪夢になだれこむっていう……
Wキャスト、トリプルキャストっていろんなところで化学反応が起きていて本当に面白いです……


● ルキーニ

・愛のテーマ
成河さんのルキーニは貼りついたような笑顔の仮面をつけたり外したり忙しい。彼が真顔で見つめている時、どんな気持ちでいるんだろうかと気になってしまう。母の陳情、精神病院、マダムヴォルフ。彼の許せなかったものが見える気がする。
彼が最後に首を吊る時、シシィがまっすぐ立ってる(寄りかかってる?)のと
ルキーニが首をつって伸びているのが体勢的に似ていて、
これはルキーニが牢獄の中で死を選ぶまでの、生と死のせめぎ合いの物語だったのかもしれないと思いました。


● カテコ

むかしむかしカーテンコールに 少年ルドルフ役の大橋くんと ルドルフ役の木村さんがおりました。
とつぜん 大橋くんが 木村さんの手を ぎゅっと握りました。
すると木村さんは とっても嬉しそうに 大橋くんの頭をなでました。
ふたりは仲良く手をつないで 客席に手をふっていました。
世界は平和につつまれました。
おしまい。
……いやもう泣けちゃうくらいハートフルウォーミングニコニコハッピーエンドでした……大橋くん……かわいいが溢れている……




● おわり

木村さんの突き進む姿と、エリザベートの物語に魅了されっぱなしの3ヶ月でした。
語り尽くすには言葉が足りなかった。
楽しかったー!
ありがとうございました。
おしまい。