王様の耳はロバの耳

言いたいけど言えないからここにうずめる

木村達成さん出演NHKドラマ4本の感想メモ

木村達成さんが今年の2〜5月に出演したNHKドラマ4本をようやく観ることができました。
このコロナ禍において「家で」「いつでも」観られる楽しみがあったこと、メンタル的にとてもありがたかったです……木村さん、事務所様、NHK様ありがとうございます……また出てください
あ、心の声が大きく出てしまいました、すみません映像でももっと観たいと思いましたいつかまた出てください



以下とりとめもない感想です(ネタバレあり)







● 「ドリームチーム」第5回

キッチンカーにアルバイトとして雇われたが良かれと思ってやった半裸キャンペーンインスタで逆に閉店に追い込んでしまう役者の卵・川田善明くん役。
チャラい
しかし清々しい……悪い人ではない……ピアスに短髪、赤が似合って背が高くてかっこいい……しかしお客様と軽々しくお友達になって個人情報を得てはいけない……半裸で食材を扱うのもいけない……………。


個人的に好きだったのは、味方良介さん演じる安東さんと村上新悟さん演じる庄野さんのちょっと険悪な雰囲気のやりとりを川田くんが気持ち半笑いで見てたところ。顔に出てるよ!!もっと神妙な顔するとこだよ!!そういうとこだよ!!!!
短い時間で川田くんの人となりを表す絶妙な表情だと思いましたね……
あと木村さんが服脱いだとき味方さんとユニフォーム交換するのかなと思いましたが、しませんでした。(テニミュ2nd青学vs比嘉を見返す)


そしてこれは木村さん全然関係ないんですけど、川田くんの顛末を見ていてなんか胸が痛かったですね……あのあと役者続けていけるのかな……しばらく難しそう……アウトとわかっててやってたなら自業自得だけど本人良かれと思ってやってんですもんね……それを是とする環境でやってきたってことでしょ、なんかあんま責め立てられないよね……


ていうかこの「イケメンバイトによるバイトテロ」の展開、男女逆にして男性たちが若い女性を「美少女でラッキー!」「男性客いっぱい来るぞ!」って下心ありで採用して、女の子がやらかしたらクビにして(クビはそりゃそうなんだけど)あとで「顔に目がくらんだのはそっちだろ!」とかお互いを責め合う光景だと考えたらわりときついエピソードだなあと…(何の話?)
「イケメン」の「人を惹きつける力」を付加価値として利用しようとして、失敗したら「軽率に顔だけで選んだらやっぱりあかんよね~」みたいな教訓にこっそり帰結していることへの無自覚な感じに、自分も気をつけなければと考えさせられました。(そんな話ではない)(川田くんに感情移入しすぎただけです)



● 「きれいのくに」第1回、第2回

彼女に振られ上司(平原テツさん演じる宏之)の自宅でご馳走になり上司のパートナー(蓮佛美沙子さん演じる恵理)に恋をしてしまう部下・根木さん役。
チャラい
税理士事務所で働いている姿を見ても髪型とスーツがなんか仕事用じゃない気がする、それが根木さんの良さ。


恵理さんが帰ってきたとき口の中にものが入っていたからちゃんと手で隠して「おじゃましてます」みたいなことを言ってたの、「そういうとこ~!!!!!」と思いましたね……なんかいいなあと。仕事の確実性は低そうな人物描写でしたけど、懐に入るのが上手そうな雰囲気がよく出てるなって……
こちらのドラマ、このあとさらにすごい展開になっていると聞いているので時間ができたら腰を据えて見たいなあと思っております。



大河ドラマ「青天を衝け」第11回~13回

吉沢亮さん演じる渋沢栄一らと高崎城襲撃及び横浜焼き討ちを企てた攘夷派の志士・中村三平さん役。




オープニングでこのクレジットを見ただけで感無量でした。なんて縦書きに映えるお名前なんでしょう。
精悍なお顔立ちで和装が似合う……ありがとう……感情が大きすぎてもはや何を誰に感謝してるのかわからないけど関わったすべての方にありがとうございます……


それにしても長七郎さんすごかったな……みなさんすごかった……満島真之介さん、「目の色を変える」って慣用句あるけど本っ当に変わっているみたいに見えてほんとすごかったな……
あと12話の登場シーンにロロの板橋駿谷さん(真田範之助さん)がいらっしゃって、(三浦直之さんにご縁のある方が二人も……)(三浦さんありがとう……)(またいつか三浦さん演出の作品に出演されることがあったらいいな……)と思いながら「卑怯者!」のところを何度も巻き戻して観ました。
きっといろんなことが積み重なって組み合わさっての大河ドラマ出演ですものね…すごいなー。


そうだ、あと、NHKステラさんのこちらの記事、写真もインタビューも動画も最高でした……ありがとうございます……カテコ直前に出演を告げられた吉沢さんも「なんで今!?」って驚いただろうけど、木村さんご本人もプロデューサーズの休憩中に知ったって結構びっくりなタイミングですよね。そんなことがあったんだなあ……当時吉沢さんと木村さんの会話ってあんまり想像つかなかったんですけど(音楽に例えるとシャンソンとサンバのセッションみたいなイメージで)、お話しされてたんだなあ…!!







● 「半径5メートル」第2号

芳根京子さん演じる風未香とデートするランクSSの出張ホスト・レイジ役。
チャラくない
チャラくない
えーーーーめっちゃかっこいい……これは納得のSSランク……ピンクのセットアップがこんなに似合う人見たことないわ……後頭部の丸みが柔らかい雰囲気を膨張(膨張?)させててすごく良い……いつもと違って作画:いくえみ綾先生みたいな……個人的に一番ぐっときたのは居酒屋で2つめのジョッキが出てきたとき先に相手の分を取って「ここ置いとくね」って置いたところですね……


何が素敵ってこのちょっと調子狂うようなもったりした口調と下ろした前髪と穏やかな表情により醸し出される「話を聴いてくれそう」感が稀有!!!そして実際に聴いてくれるし!好きなものを否定しないし!!さらに発展させてくれるし!!!「受容」の安心!!!!「尊重されてる」感が半端ない!!!!!
さすがのSS!!!!!!



























……2万か……









ちょっと真面目に考えちゃいましたよね……全然安いなって……むしろタダ



実質無料ってこの時のための言葉だったわ。



しかもこのストーリー展開すごく見やすくていいなーと!!!!
風未香(フーミン)が毎熊克哉さん演じる山辺さんの俺様な振る舞いにモヤモヤしつつ、レイジのおかげで自分の本当の気持ちに気づく……「やっぱり私は山辺さんが好き……」みたいな展開、レイジさんはこれ以上ないくらい華麗な当て馬なんですけど、これがたとえばレイジがホストじゃなくてたまたま再会したフーミンの昔のゼミの先輩、とかだったらもう最悪じゃないですか!!!
レイジ派の私(レイジ派の私)がふらふらするフーミンに業を煮やして
「レイジにしときなよ!!!!」
とか
「レイジにそんな悲しそうな顔させるんじゃないよ!!!!!!!」
とか思っちゃうやつ。
挙句の果てに「こんな優しいレイジを傷つけてのんきに幸せになるなんてフーミンも山辺さんも無理……」みたいになっちゃうやつ。
ところがですよこの話ではレイジは出張ホスト、言わばビジネス当て馬なわけで、その設定たったひとつであら不思議、全然イライラしない!!
「フーミン2万払ってるもんな」
で済むんですよね……天才か……気楽に見られる……レイジにはちゃんと対価が支払われているので……よかった……ふたりの関係を盛り上げるためだけに優しさを搾取される当て馬はいねェんだ……


そしてその上で巧みー!と思ったのは、最後去っていくレイジの後ろ姿に結構長くフォーカスが当たっていたところで、これによって「あれ……もしかして、レイジ、ちょっとだけ本気でフーミンのこと……?」という雰囲気を感じ取りたい人は感じ取れるようになっていたなあと……レイジにも小さなドラマが生まれて、ビジネス当て馬という設定を逆手にとったロマンとファンタジーがそこにありましたよね……


レイジはサブのエピソードですけど、このレイジを求めるフーミンの気持ちを典型パターンで見せることによって、作風を軽やかに、かつ丸山デスクのパートナーさんの気持ちがその相似形でありうること、日常から遠いところのものではないということを提示していて、見やすいーーーーと思いました。「まあ…鍋なんですけどね」って、脚本が日常を慈しんでいて泣いちゃう、泣いちゃうし夫婦がお互いの気持ちを尊重できたエンディングはよかったねと思うけど実はそれがこの話の一番のファンタジーな部分だと思ってて、でもフーミンと山辺さんの少女漫画的ファンタジーがいい目眩しになってるから悪目立ちせず、現実のキツいところが二重三重の嘘に優しく確実にくるまれているドラマだったなって……ドラマはリアルを描けるけど現実じゃないから救いを作れるんだよね………………(何の話?)


演出の三島さんは「銀河鉄道の夜2020」をご覧になっていたんですね……素敵なレイジくんをありがとうございました……



芳根さんのこういう役は初めて拝見したんですけど、フーミンという人物にめちゃくちゃ血が通ってて大好きになっちゃいました。素敵な女優さんだー!!
あと毎熊さんの山辺さんがかっこいい…あれはフーミン惚れてしまうよね…



レイジの居酒屋での気負わない/相手に気負わせない感じとか腰をかがめて目線を合わせておやすみを言うところとかいいな~素敵だな~この意外性なんかデジャブだな~と思ってたんですけどもしかしたら初めて握手会に参加した時の驚きと似ているのかもしれない……
当時たぶんハイステ影山のイメージでギラギラしてる感じなのかと思ってたから、ふんわりした雰囲気でかがんで目線を合わせて話を聴いてくれたのでめちゃくちゃびっくりしたような記憶があるんですよね……あれいつ頃だっけ?と思って調べたら2016年12月!!5年近く前!!23歳ってこと!?23歳であの紳士的な振る舞いを!?
しかも23歳ってThe Last 5 Yearsの初期ジェイミーと同じくらいじゃん……そうかハイステ卒業してラカージュからの今くらいがちょうどジェイミーの5年と同じくらいなのかな!!?それは本当に等身大の役ですね……!!!めっちゃ楽しみ。





魔界転生が観られず悲しみに暮れていましたが、ドラマを見ていたらテンションが上がりました。
また映像作品でお見掛けできたらいいな……
これからのミュージカル2作品もとても楽しみです!!!!!
木村さんの歌が聴けるぞ~!!!!!!!!