王様の耳はロバの耳

言いたいけど言えないからここにうずめる

木村達成さん出演作感想メモその2(COLORS、おでかけ、ぼく明日再演)


ちょっと前に見たもの3作品まとめてメモ。

木村達成オフィシャルDVD『COLORS』

周りは就活中なのにやりたいことが見つからない大学4年生が宮古島に行って悩んでいるという設定(多分)でのショートムービー。
謎多きシチュエーションに戸惑う。
とりあえず「撮影地である宮古島に行きたい」と強く思いました。宮古島のプロモーションとしてはかなり刺さった。
泊まってるとこいいなーー休暇ってこういう感じで過ごせるといいよな〜〜。
木村さんのポイントとしては
・スケボーしてるところが見られる!
・朝ごはんを作ってるところが見られる!
・なにか食べているところが見られる!
・パン屋さんにいるところが見られる!
・海辺で戯れているところが見られる!
・よくなにかを飲んでいる!
などなど、見てみたかった姿は盛りだくさんだったように思います。
しかし設定上、晴れやかな笑顔は少なめで悶々としている感じのシーンが多いので、「せっかく宮古島に来たんだし、空は青いし、楽しくやろうよー!」とか言いたくなってしまうんですけどでもよくよく考えたら愁いの表情がこんなに長い時間見られるのは貴重かもしれない。
どうでもいい話ですけど、1回目の朝食シーンでは食べたあと食器が放置されるので、「ちょっと!せめて水にはつけておいたほうが!!」と思ってしまうんですが、精神が安定したと思われる2回目はちゃんとトレイごと持って席を立ったので「細やかな心理描写だな」と思いました。
最後のインタビュー面白かったです。映像のお芝居についてとか、興味深いな〜。


● 多和田秀弥・木村達成 おでかけ! in 鎌倉

対照的なお二人が一緒に鎌倉を散策することで
「なんでも似合う木村さん」と、
「絶対いい人多和田さん」を同時に堪能できる最強DVD。本当にホリプロさんには足を向けて眠れない……ありがとうございます……
多和田秀弥(任益)さんめっちゃいい人。絶対に幸せになってほしい。
木村さんに関しては
・大仏見学に行く木村さん
・鎌倉彫がうまい木村さん
など、特に見たいと思ったことないけど見てみたら最高なシチュエーションがいっぱいあった。
そして、
・豆柴ちゃんにやたら懐かれる木村さん
に関しては思った以上の破壊力。
・犬大好きなのに豆柴ちゃんにあまり懐かれない多和田さん
とあわせて圧倒的「なごみ」が画面から襲いかかってきます。
かわいいよーーー!!
あと
・どんな帽子でも似合ってしまう木村さん
も最高。
多和田さんからスイーツ分けてもらってるのもかわいい。良さが溢れてる。
役に入ってない木村さんはスコーンとしててそのギャップが楽しい。
心が干からびたら見たい映像No.1。





● 恋を読む『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(再演)

CSテレ朝チャンネルで見ました。


劇場で観ることが叶わなかったのでテレビ放送は本当にありがたい……
東宝さんテレビ朝日さんありがとうございます……!!!




初演の感想はこちらなんですが、この感想を書いた回のあとの千秋楽ではさらに木村さんの感情がほとばしっていて、まるで制御不能になったかのようなドライブ感に
「あー、私木村さんのこういうお芝居が好きなんだったなあ」と思ったものでした。
とにかく目が離せなかった。


でも今回は、その時よりもずっと柔らかく、淡々とした印象で。
感情のほとばしる濁流から一転、こんこんと湧き出る泉のようでした。
語弊があるけど、見ていて眠くなるくらい、
穏やかで良かったです。




清水くるみさん演じる愛美ちゃん、今回も本当に素敵でした。
相変わらずの実在感。その辺にいそうでいないようでいそうな絶妙な女の子。
そして、今回初めて気づいたんですけど、清水さんの愛美ちゃんはちゃんと若いんだけど母性というかお母さん感がすごい。
随所で滲み出る「この人を守らなくては」という想い、配慮、慈しみ。
まるで愛おしい子供に言い聞かせるように話していることもあって。
この子、こんなにも高寿くんのことを大切に、守るように1ヶ月を過ごしてきたんだなーと新たな発見がありました。





そして木村さん演じる高寿くん。
好き。
もう好きなシーンあげたらきりがない。
「いいよ」はもちろん好きだし、髪の毛切ってもらってる時に仰け反って後ろ向くのも好きだし、
遮って「んーん、送る」って言うのも好きだし「ええっ?え、教室に貼り出されるって……」の慌てぶりも好きだし「美しい風景を目に焼き付けた」のところで愛美ちゃんと目を合わせるのも好きだし「ツタヤの発祥地」のドヤ顔も好きだし最後愛美ちゃんの話を聞いている時の表情も好きだし「また明日」の一点の曇りもない笑顔も好きです。
高寿くんの笑顔がピュアであればあるほど切なく残酷になるシーン。


木村さんは前回は清水さんに引っ張ってもらっている印象でしたけど、今回はリードしている感じで(優位に立ってるとかじゃなくて、社交ダンス的な意味で)「おおお」と思いました。
木村さんの場作りによって清水さんのお芝居のナチュラルさが全面にきらめいている……!!
すごい良かったです、なんか、包容力があって。



ふたりのお芝居の雰囲気が変わったことから、心に引っかかる台詞も前回とは少し違っていて、
今回特に響いたのが終わりの方の愛美ちゃんのモノローグ。
「だけどそれでもずっと変わんないものがあって それはきっと愛って名前で」。
そうだ、確かにあった、それ、と思いました。
今回木村さんが演じた高寿くんのずっと変わんなかったもの、そのひとつが、愛美ちゃんに伝えようとする姿勢で。
湧き上がる感情に押し流されず、表現することを放棄せず、真摯かつ理性的に気持ちを伝えようとする姿勢。
目の前の大切な人に、自分の言葉で、という一貫した誠意が高寿くんにはあったなあと。
それが愛って言われたら確かにそうだなあと。


前回の、感情に振り回されっぱなしみたいな木村さんの演技も最高に好きだったけど、
今回のお芝居は、感情に負けない演技の良さを教えてくれたし、なんだか高寿くんがいっそう魅力的なひとに見えました。



清水さんと木村さんのペアは本当に相性が良かったように思います。
また共演してほしいです……!!!