王様の耳はロバの耳

言いたいけど言えないからここにうずめる

ハイキュー!! コンサートに行ってきた(2018)



行ってきた!!!!!!




2017年版の感想はこちら




さすがに2回目だし、そんな泣くことないだろと思ってたんですけど、結構予想外のところでグッときてしまいました。



なんでもそうですけど、同じものを見聞きしても、何が心に刺さるかっていうのはその時その時の自分の状態によって違うんですよね。



ので、今年個人的に刺さったところ3つのメモ。


● 会場とイベントの相性

前回の会場は東京国際フォーラムホールAだったんですが、今回の東京公演は片柳アリーナにて行われました。
会場が関係あるかわかりませんが、個人的には前回の方がマイクの存在をあまり感じさせない音だったような気がしたのですが……


が、今回の会場にはそれを補ってあまりある利点があって!


それは「室内競技アリーナとして使える」という点です。つまり体育館っぽい。
だから!!観客席とかが!!!アニメ映像に出てくる試合会場に似てる!!!


結果、ハイキューメインテーマの冒頭に入ってるシューズとかボールの音が本当に会場の中で響いているように錯覚するというか。
映像内で試合会場のドアを開けるシーンもまるでここに繋がってるような臨場感があったりしました。


会場選びって大事なんだろうなとは思ってましたけど、こういう効果もあるんですね。面白い。


春高予選 青葉城西戦

休憩明けでいきなり青葉城西戦なんですけど、初っ端の『“上”』で日向と影山が前回のトラウマを払拭して「これ最終回なんじゃないかな?」ってくらい盛り上がったあと、さらに『元・根性無しの戦い』でそれを超えるクライマックスが来て「あっこれが最終回だった」って思い直したらそこから『超速攻』『極限スイッチ』『真っ向勝負』の怒涛のコンボでこれでもかと叩きのめされてほんとすごいなハイキューやべーなとおもいました。
及川さんの指差しとか完全に最終回でしょ。


ちなみにそのあと白鳥沢戦でもああもう言うことない完璧な最終回だって思ったし今稲荷崎戦でもまごうことなき最終回だったありがとうございましたハイキュー……って思ってます。


本当に、「この先もうこれ以上の展開ないだろ」って何回思ったことか。そしてそれを超えられて「いやいやいやいやでもさすがに、さすがにこの先もうこれ以上の展開ないだろ」って何百回思ったことか。
ハイキューやべーな。


話を戻して、私前回気づかなかったんですけど、スクリーンの両側にある細長いモニュメントみたいなの、曲に合わせて色が変わってたんですね。
『極限スイッチ』か『真っ向勝負』の途中であれがスッ…と青くなった時、そこまで上がり続けてたボルテージが一気に及川さんの体温にまで下がった感じがして、「『信じてるよお前ら』でみんなが感じてる空気感これか」と疑似体験した気分になりました。最低限で最大限の演出すごい。


● 『元・根性無しの戦い

青葉城西戦の中でも今回特に刺さってきたのがこの曲です。
もともと山口が映ったら泣いてしまう病ではあったんですけど、初めてこの曲がきちんと耳に入ってきた気がします。こちらの受け入れ態勢の甘さ!!!


最初の切ない旋律もいいし、そのあと入って来る結婚式で流すのにぴったりな低めのストリングスも上品だし、秒針のようなリズムパートも山口の運命をいまかいまかと待ち構えているようで最高。


何より、それらが青く塗られた天井とばかりにつきぬけて本物の空を見せてくれるような、後半に展開するたゆたう音の動きが本当に素敵です。
コンサートではここに山口のジャンプフローターサーブが重なっていて、視覚と聴覚の調和具合に思わずため息が出ましたね……そして嶋田さんの顔とツッキーの目線にグッとくるという。


ハイキューって「当事者」たちはもちろんだけど、「見てる側」の人の顔にもむちゃくちゃ感情移入しますよね……(及川さんやツッキーの「見ない」という選択も含めて)
今回は『コンセプトの戦い』の時も鷲匠監督にグイグイ感情移入しまくってましたし……
ハイキューにおいて「見てる側」からラベリングされる言葉ってたくさんあると思うんですけど、ある意味その言葉同士の戦いでもあるということがこのあたりで初めて明示されたんですよね。
それ踏まえてみると稲荷崎の「思い出なんかいらん」は本当に最終回で出していいコンセプトやで………ハイキュー……恐ろしい子……(何万回でも言う)


『元・根性無しの戦い』というからには、『根性無しの戦い』という曲もあって。
さっそくサントラで聞いたんですよ。
ツッキーの『月の出』と『月の輪』みたいに曲同士になんらかの連続性があるんじゃないかと思って。


そしたら、『根性無しの戦い』にリンクしていたのは『元・根性無しの戦い』じゃなくて『月の出』、『根性無しの戦い』にリンクしていたのは『元・根性無しの戦い』じゃなくて『月の出』でした。
会場アナウンスで影山が日向に大事なことを2回言わせてたから2回書いておいた。



「見てる側」の存在は、「当事者」に大きく作用するんだよなあ、と思います。









以上3つ、2回目なので今回は短めに。


とかいってもうひとつ。
開演前、日向と影山のアナウンスで「作曲家の林ゆうきさんと橘麻美さんも演奏に参加するぞ!」と言っていたのでいつかな〜いつかな〜とワクワクしてたら本編終わって、挨拶の時にはじめて「ずっと舞台上にいらっしゃった」ことに気づいたので、やはりコンタクトの度が合ってない時に何か観るならとりあえずオペラグラスは必需品ですね。
いやだって、ずっと演奏してくださるなんてそんな贅沢なことが起きてると思わないじゃないですか!!びっくり!!!
アンコールも『地上戦』と『次の戦い』で、また選曲が渋くてかっこいいですよね……
今回もハイキューの世界にどっぷり浸かることのできた二時間半でした。