王様の耳はロバの耳

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ジャニオタがアニメ『ユーリ!!! on ICE』について書く

アニメ『ユーリ!!! on ICE』があつい。


致命的に知識が浅くてアニオタにもスケオタにもなれない私がいうのもなんですが、
普段あまりアニメを見ていない方や、フィギュアに馴染みがない方でも楽しめる作品のような気がしています。




あと「むかし赤石路代先生の『ワン・モア・ジャンプ』をなんとなく読んでたらはまっちゃった勢」にも。


ざっと紹介すると、


主人公はガラスのハートを持つ日本代表フィギュアスケーター。彼はヴィクトルに憧れてる。


ライバルは気の強いロシアンヤンキー。彼はヴィクトルに憧れてる。


ヴィクトルの声は諏訪部順一


あとはわかるな?



で、わかる人はそもそももう見てると思うので、わからない人向けに書きたい!



PVはこちら。

youtu.be


● スケート描写の完成度

まずフィギュアスケートのあの動きを手描きでやってる」っていうのがもうすごすぎてそれだけでも見る価値があります。
あれを絵で、絵で!!動かしちゃうんですよ…ジャンプとかスピンとか。考えただけで大変そうなんですけど、実際アニメーション見るとその裏の苦労とかを酌む必要もなく、普通に映像として見応えがあります。
「うわ、これ実際描くの(撮るの)大変だったろうな……」って気づかないと軽く見過ごしてしまうような、見た目と労力が釣り合ってなくて苦労が報われないシーンってあると思うんですけど、この作品のスケートシーンは明確に見せ場であり華であって、視聴者側が苦労を慮らなくても十分魅入ってしまう。現実では絶対にみられないカメラワークも見どころです。
あと曲も含めたプログラムの完成度がさあ………もう……好き。


● 「男子フィギュア」というテーマ

キャラクターはわりと男性が多いんですけど、「男性わらわら作品」に抵抗がある人でもちょっとだけ目を瞑ればあとは気にならなくなるんじゃないかと思います。
男子フィギュアの話なので、男性がたくさん出てくることにそれ以上の意味はないです。それ以上の意図があって男子フィギュアをテーマにしているわけでもないです。
多少サービスっぽいのはありますけど、それでも、「男子フィギュアが描きたくて描いてる」その思いが伝わる作品です。
あとこれはフィギュアに限った話じゃないんですが、個人的に何かと戦ってる人の「自分の不甲斐なさと周囲の温かさ」みたいなシーンに弱くて、主人公が負けたところから始まる1話はなんだかずっと涙腺にくるかんじでしたね……『君に届け』の爽子ちゃんの親子関係とか『弱虫ペダル』のT2と田所さんみたいなエピソードにグッとくる人はなにか感じ入るものがあるかもしれません。


● ストーリー展開の早さ

白眉はそのテンポ
現代社会のスピード感、特にSNSのリアルタイム性が見事に作品の色として取り入れられてて、
あーこれはまさに「今」を描いたアニメなんだなと思います。
フィギュアスケートのアニメって今まであまりなかったような気がするけど、たとえあったとしても、過去のアニメとこのアニメと、あるかもしれない未来のアニメとはきっと同じにはならない。
日本中どころか世界中が時間も距離も関係も飛び越えて一瞬で繋がって行く「今」のゼロ距離感がこうしてパッキングされてるのは、フィギュアスケートというテーマを抜きにしてもとても新鮮です。


そしてそれに連動するかのように、まどろっこしい説明を省いた階段を2段飛ばしで駆け上がるようなストーリーテリング
アニメーションという表現と完全にどこかで見てきた「王道」の筋書きの力、そして視聴者の想像力に全幅の信頼を寄せていることがうかがえます。
「わかるよね?わからなくても、ついてきて!」みたいな。
「何億番煎じだろうが、私はあなたの解釈によるあなたの表現が見たい」という名言がありますが、ほんとその通りで、このアニメは話の進み方自体はかなり王道なんですけど、でもそこに目新しいフィギュアスケートというテーマを据えて今この現代を舞台に踏襲してくれていることが気持ちいい。
さらにはこのスピード感、今っぽいっていうのもあるんですけどなんかこう、「描きたいことがたくさんあって入りきらないよ!」っていわれてる感じもあって、限られた時間ゆえの濃縮アニメみたいになっててすごく贅沢だなと思います。


オールスター感謝祭的な布陣

制作陣も声優さんも非常に豪華です。
でもそれは今関係ないし、ここで紹介する必要もない。
だってこの作品は単純に面白いから。





ただひとつだけお知らせすると、OPのテーマソングがディーン・フジオカ作詞・作曲・歌となっており、人によっては(というか私が)
「なぜディーン・フジオカなのか」
と真顔になると思うんですが、この!!!OPが!!!最高だから見て!!!!!



フィギュアのプログラム曲っぽさ(クラシック感)と国際大会のテレビ放送ジングルっぽさ(謎の壮大さ)とループしたくなる中毒アニメOPっぽさ(EDM感)全部形残したまま詰め込まれている……!


映像がまた、曲調や世界観はもちろん細かい音ひとつひとつまで拾ってタイミング聴感ぱしーんと可視化しててあれ音楽の作りがいがあるだろなと思ったんですけど、フィギュアスケートってまさにそういう側面のあるスポーツなんですよね。


そして歌詞が全部英語なんですけど、脳内で和訳してたらほんとやばかったですね……ディーンさんの才能………


今後毎週、このオープニングを背負って各国の代表選手たちが戦うわけでしょ……?いわばグランプリシリーズのテーマソングといってもいいわけでしょ……?もう本物のグランプリシリーズ中継で流してもいいのでは……?って思っちゃうくらいにはHistory Maker脳なんで、今日はそのサビ部分の和訳で締めたいと思います。


リンクの上に立ってふっと息を吐き、曲が流れ始めるまでのほんの一瞬。
彼らの姿にモノローグがつくとしたら、時にはこんな言葉なのかもなぁ。



止めたって無駄だよ
決着の時は来た
僕らが時代を作るんだ
奇跡は起こすもの
常識は覆すもの
そう!今、
“歴史を変えるのは僕たちだ”


#yurionice